Interview

想像力を働かせ、
まだここにないカメラの
品質を高める。

映像事業部 品質保証部 品質技術課
2016年入社
機械工学科卒

現在の仕事

カメラボディの品質保証

Profile

入社動機

就活の絶対的な軸は「ものづくりに携わりたい」。ニコンを選んだ決め手は、光学機器に使用するガラスを自社製造していたことです。光学機器のコアと呼べる技術を、とても大切にしている点に惹かれました。また、高専卒でもキャリアに制限がないのも魅力的でした。

異動歴 ※名称は当時のものです

2016年4月:産業機器事業部 技術部 FL技術課

2020年6月:映像事業部 品質保証部 品質技術課

One Day

10:00 出社、メールチェック・業務整理
11:00 定例ミーティング
12:00 ランチ休憩
13:00 製品評価
16:00 データ整理
18:45 退勤

実機がまだない開発中のカメラボディ。
ユーザーを想像しながら品質をチェック。

取り組んでいる業務について教えてください。

開発中のカメラボディに対する品質保証を行っています。カメラボディは、「どんなユーザーに、どう使っていただきたいか」というコンセプトに基づいて開発されます。そのコンセプトが、しっかり形になっているか——たとえば、ユーザーにとって「握りやすいか」「ボタンの配置は適正か」といった項目を、感性と数値の両面からチェックしていくのです。また、カメラのアピールポイントとなる機能や、新たに採用された要素をどうやって評価するべきか、手法や基準そのものを検討することも行なっています。さまざまな事業を展開するニコンですが、カメラは特別な思い入れを持つお客様も多い、代表的な製品の一つ。それがプレッシャーでもあり、やりがいの大きさでもあります。

どんなところに面白さを感じていますか。

開発段階での品質保証は、実機がまだありません。モックアップと呼ばれる試作模型や、機能の近い既存製品を使って進めることがほとんどです。また、新しい機能に対しては、評価方法そのものから立ち上げる必要もあります。つまり、手探りがとても多い。だからこそ問われるのが、理解力と想像力。お客様が望むものを正しく理解し、想像を働かせながら問題点を洗い出していく力です。じつは私自身、学生時代の所属は写真部。お客様の立場をわかっているはずなのですが、当時はそこまで本気ではなかったせいか、まだまだ理解が浅いのが現実。マーケティングデータだけに留まらず、SNSやレビューサイトなどもじっくりチェックしてお客様のリアルな声を集め、手がかりにするなどの工夫を重ねています。今の業務を担当して5年目。まだまだ想像の及ばないところもある奥深い業務ですが、向き合えば向き合うほど、面白さを感じています。

後戻りのできない開発を、
チェックシートで前進させる。

印象に残っている取り組みを教えてください。

開発において大切なのは「フロントローディング」。開発のできるだけ初期段階で、ものづくり全体を見据えて問題を洗い出し、解消しておくことです。そのために役立つ「DRチェックシート」をつくったことが印象に残っています。カメラの開発中には、「設計審査会」という大きなミーティングが開かれます。関係する全部門が集まって、デザインレビュー(DR)——設計の総チェックを行い、承認する場です。もしここで問題を見落としたまま開発が進めば、巻き戻しての修正には大きなコストと時間がかかってしまう。私はもともと自分の勉強用に、過去に起きた問題の事例をまとめていました。先輩方が、「これを使って、設計審査会用のチェックシートを改善しないか」と言ってくださったのです。それまでのチェックシートは、項目が細かすぎたためにかえって使い勝手が悪く、うまく運用されていませんでした。私はリストにさらに事例を追加しながら、さまざまな部門の有識者にヒアリングを実施。重要な項目を絞り込み、チェックシートを完成させました。個人的に始めたことが、フロントローディングに貢献できる資料として結実した。それがとてもうれしかったですね。

業務内容よりも大切なのは、
一緒に働く仲間の人柄。

これから入社する人に伝えたい、ニコンの魅力は何ですか。

まず挙げたいのは、社員の人柄がいいことです。OG訪問の時から感じてはいたのですが、入社して改めて、穏やかで面倒見のいい人ばかりだと思いました。コロナ禍に異動し、先輩との接点がオンラインに限られる中でどうにか成長できたのも。異動によって業務が大きく変わっても、ついていけているのも。さまざまな人の支えがあってこそです。「業務内容も大事だけど、どんな人と関わるかはもっと大事」——そんな言葉が身にしみています。ちなみに、異動はニコンのFA制度を使って、自分から手を挙げたもの。自分のキャリアを、自分から切り拓いていける自由度もニコンのよさだと思いますし、私のような高専卒の社員にも、その機会が変わらずに用意されているのはありがたいですね。

私の2030年のありたい姿

「お客様の目線に立って品質を考える」ことこそ、品質保証部門の役割。そう思っている一方で、その視点を得ることに難しさも感じています。お客様や製品についての理解をもっと進め、広く、深く考えられるようになりたいと思っています。また、今はまだまだ周囲のみなさんに支えられている私ですが、いずれは肩を並べられるくらいの経験と知識を蓄えて、「わからないことがあれば、あの人に聞けばわかるよ」と頼ってもらえる存在を目指したい。これからますます努力を重ね、2030年にはそんな存在になっていたいですね。

HOLIDAY

一日中出かけているか、家でひたすらのんびりするか。完全に二極化している私の休日ですが、好きなことで楽しく過ごしているところは同じです。たとえば出かける時には、友達とおいしいもの巡りをしたり、買い物したり、ライブを見たり。最近は、最高においしい焼き鳥屋を発見することができました。

Movie

動画でも見る

※社員の所属やインタビュー内容は取材当時のものです