Nikon’s Challenge #1

生命活動を可視化する。
医療の未来が見えてくる。

再生医療の未来へ:ライブセルイメージング

顕微鏡技術と画像解析を融合させた
ライブセルイメージング

人間の体の中では、何が起きているのか。それを解き明かすことこそが、医療を前進させる鍵。細胞レベルで生命活動を可視化する、ニコンのライブセルイメージング技術が生きている。

再生医療の難題、
細胞の品質評価。

hPSC(ヒト多能性幹細胞)をご存知ですか? 「さまざまな役割の細胞になれる(分化できる)」、そして「ほぼ無限に増殖できる」という能力を持つ、ヒト由来の細胞のことです。よく知られているES細胞やiPS細胞もhPSCの一種。失われた体の機能を回復する再生医療のほか、患部を再現して研究に役立てたり、人体に近い環境で新薬検査を行なったり、さまざまな活用が期待されています。

細胞は、わずかな環境の変化にも影響を受けるほどデリケートです。再生医療には数億から数十億個の細胞が必要とされますが、品質を落とすことなく大量の細胞を培養したり、目的の細胞に正しく分化させるのは至難の業。熟練した技術と、品質評価基準の確立なしには不可能です。この品質評価に大きく貢献しているのが、ニコンのライブセルイメージングです。

人間の目には、
不可能だった可視化。

ニコンには、世界最高水準の光学技術から生まれた顕微鏡があります。その顕微鏡に画像解析ソフトなどを組み合わせることで、細胞の数や形態の変化を数値化することに成功。これまで人の目ではとても追いきれなかった現象や、人によって曖昧になってしまっていた判断も、ニコンの技術があれば揺るぎない数値として示せるようになりました。そのことによって、品質評価に必要な指標が発見しやすくなり、安定した評価と培養に貢献しているのです。

脳の仕組みを解き明かし、
新薬開発に光を。

ライブセルイメージングは、脳の仕組みを探るうえでも役立っています。脳は神経細胞(ニューロン)をつないだネットワークで構成されており、ニューロン同士の接合部をシナプスと呼びます。シナプスは、情報伝達の要。これまでその構造は安定していると考えられてきましたが、必ずしもそうではないことがライブセルイメージングによって明らかになりました。形態に異常が発生することがあり、それがアルツハイマー病や自閉症、統合失調症などの疾患に関係していることもわかりつつあります。解析がさらに進めば、これまでにない新薬の開発につながるかもしれません。

ライブセルイメージングによって明らかになる、さまざまな生命活動のプロセス。実現できないと思われていたことも、次々に形になり始めています。いつか再生医療が当たり前のものになり、画期的な新薬が人々のもとに届く時、それを支えているのはニコンかもしれません。

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