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原 宜広
Interview
最先端の光学技術と
精密技術を駆使して、
未来のものづくりに挑む。
原 宜広
Nobuhiro Hara
次世代プロジェクト本部第一開発部第三開発課第一係
2019年入社
理学研究科物理学専攻修了
現在の仕事
システム開発
Profile
Nobuhiro Hara
入社動機
「大学生時代にニコンの一眼レフカメラを使っていたこと」がきっかけで応募。就活で出会った社員の落ち着いた雰囲気、堅実な人柄に触れて、「ニコンは自分に合っている」と直感して入社を決めました。
異動歴 ※名称は当時のものです
2019 年12月: 次世代プロジェクト本部第一開発部第二開発課
2021 年08月: 次世代プロジェクト本部第一開発部第一開発課
2022 年08月: 次世代プロジェクト本部第二開発部第二開発課
One Day
09:30:出社
10:00:チームメンバと開発内容の相談・議論
12:15:同期と一緒に昼休憩
13:00:評価結果のデータ解析
15:00:顧客との打ち合わせ
16:00:装置仕様の検討、資料まとめ
19:30:退社
独自のレーザー技術を使って
高精度、難加工を実現
所属する部署について教えてください。
私が所属している次世代プロジェクト本部では、ニコンが培ってきた最先端の光学技術、精密技術をいかして、未来のものづくりのためのさまざまなソリューション開発を行っています。デジタルデータを活かして生産の効率化や製品品質の向上を目指すデジタルマニュファクチャリングをはじめ、いろいろなテーマに取り組んでいます。その中で私が担当しているのがレーザー除去加工機Lasermeister1000S シリーズの開発です。レーザー除去加工機というのは、レーザーを照射して金属やセラミックを削って目的の形にする装置のこと。使い方の例としては、非常に微細な電子部品をつくるための精密金型の製作があります。その他にも、セラミックや光学ガラスといった破損しやすい材料、ダイヤモンドや超硬材料といった加工が難しい材料などを高精度に除去加工できるという強みをいかして、幅広い用途が見込まれています。
担当するレーザー除去加工機にはどんな価値がありますか。
Lasermeister1000S シリーズは、精密加工のDXにつながる装置です。特徴的なのは除去加工するレーザーと、加工前後の形状を精密に計測する3D計測機を一台に搭載していること。それにより、従来よりも高い生産性で精密な加工作業を容易に実現します。また、3D計測機によって、作業者の技能に頼っていた計測作業が省人化できるため、高齢化社会の課題である人手不足への対策になります。さらにCADのデータから加工データが生成できるようになり、工程やコストが削減できます。私は、システム設計チームのリーダーとして、各モジュールにどのような性能が必要なのか、高精度な加工を成し遂げるためにどんな補正を適応するかといった装置全体を考える仕事に携わっています。
チームが一つになり、
今までない加工機をつくる。
どのようなところに仕事のやりがい、面白みを感じますか。
システム設計の仕事は、お客様の要求する仕様を装置仕様に落とし込んで、装置を構成するモジュールの担当者に振り分けます。一言でいうと、「装置のすべてを知らなくてはならないポジション」といえます。ひとつの技術分野ではなく、光学・機械・ソフト・物理など、幅広い領域と関わりながら、システム全体をつくる役割ですから、好奇心が旺盛な自分にはぴったりだと思っています。自分だけでモノをつくる職種ではありませんから、イメージがつかみにくいかもしれませんが、システム開発ならではのやりがいがあります。導入を検討いただいているお客さまの要求や、市場から受け入れられるために必要な性能をいかにすれば満たすことができるかを、メカ・電気・ソフトなど、いろいろな要素を組み合わせて考えるのは、技術者としては非常に楽しい時間です。また、加工の精度や速さ、あるいはユーザの使いやすさなど、あらゆる面で今までないものを目指しますから、チームが一つになって目標をクリアできた時の達成感も格別です。
システム設計の
すべきことを全部やりきった。
印象に残っているエピソードを教えてください。
入社3年目に、新規にレーザー加工機を立ち上げるという案件をまるごと任せてもらったことが、今の自分のベースとなっています。技術的な要素の基礎研究を行うための加工機で、お客様に納入される製品ではありませんでしたが、それまで採用していなかったタイプのレーザーを使って、しかもレーザー加工の課題とされていたスピードアップを実現するという、手ごたえのあるミッションが課せられました。「どんな波長のレーザーを選定するか」などの設計のベースとなる部分にはじまり、部品の設計と調達、実際の装置の組み立て、正確に動作するかのチェック、誤差の補正…システム設計担当として経験すべきことを全部やりきったことが、大きな自信になりました。
私の2030年のありたい姿
「この人に任せておけば大丈夫」と言われる技術者になりたい。理想とするのは、総合種目でトップで、なおかつ種目別でもトップを狙う力を持っている体操選手のような存在です。そうなるためには、アンテナを高く張って、技術を吸収し続ける必要があります。さらに自分が弱点と認識する「アイデアを出す力の不足」も解消しなくてはなりません。自分の持っている情報からストレートに導ける無難なアイデアを述べるだけでなく、「いろいろな知識や経験を組み合わせて、大胆な提案ができる」ようになりたいと思います。
オフの過ごし方
Off Shot!
同期の仲間と頻繁にボードゲームを楽しんでいます。特に好きなのは、戦略的に考えることが求められるゲーム。平日は仕事で頭を使って、オフもボードゲームで頭を使うわけですから、「我ながら本当に考えることが好きなのだな」とあきれています。
※社員の所属やインタビュー内容は取材当時のものです