2010年中期経営計画説明会・主な質疑応答
2010年6月18日に開催された中期経営計画説明会での主な質疑応答を掲載しています。
全社
Q. これからのニコンの変化・進化について
A. 企業体質をさらに強靭なものにして競争力を上げる必要があります。そのためには、今回計画に掲げた4つの目指す姿「ニコンブランドの拡がり」「新規事業の創出」「一体感とスピードのある組織の実現」「事業機能の強化とプロセス改革」を実現していくことが重要だと考えています。
Q. 新規事業の創出について
A. 二つのアプローチを考えています。第一のアプローチは、既存事業において新たな方向性を見出すことや周辺領域で既存事業と相乗効果のある新商品・サービスを創出するものです。第二のアプローチは、成長性があり社会ニーズの高い分野で新規事業を探索していくアプローチです。コア技術が活きる分野に限定せず、探索していきます。
Q. 地域別の売上高と戦略について
A. 映像事業ではここ数年、中国を始めとするアジア地域市場が猛烈な勢いで立ち上がってきました。液晶露光装置が中国で受注したように、アジア地域が伸びる傾向は他の事業でも同様であり、今後ますます全体の売上に占めるアジア地域のウエイトが高まると考えています。一方、これまで各地域ではカンパニー毎に事業展開が進められ、必ずしも効率的でない側面がありました。今後は地域の拠点統括機能をさらに強化して、全体最適を図っていきます。
精機事業
Q. 半導体露光装置市場について
A. 装置への引き合いも日を追って強くなりつつあり、2012年3月期までは市場が伸びていくことを確信しています。2013年3月期については、各メーカーが一斉に増産していることから想定するとあまり楽観的な見方はできず、若干需要が落ちる可能性もあると考えています。
Q. 液浸露光装置のシェアについて
A. 本計画としては2013年3月期に40%のシェア獲得としましたが、目標としてはシェア50%を目指して製品競争力を一層高めていく所存です。
Q. 精機事業の収益について
A. 半導体露光装置・液晶露光装置事業共に大変変動リスクの大きい事業であることから、2013年3月期はこれを考慮した上で達成可能な計画値としています。
映像事業
Q. デジタルカメラの市場について
A. デジタル一眼市場では、普及機クラスの伸長に加え新興国市場での拡大もあり、成長が継続すると考えています。先進国市場においても経済問題によって欧州での消費が落ち込むことがなければ、拡大が続くと思われます。また、新世代のデジタルカメラが種々発売されることにより、更に市場が拡大する可能性もあります。コンパクトカメラ市場では、競争がさらに激しくなるものの、新興国では所得水準の上昇に伴い市場が伸長することもあり、継続的に拡大すると見ています。
Q. 新世代デジタルカメラについて
A. デジタル一眼市場の想定台数にはいわゆるミラーレスタイプも考慮していますが、当社の新世代デジタルカメラは、市場需要の方向性をしっかりと踏まえて的確な製品投入のタイミングを見定めていきます。
Q. 映像事業責任者としての抱負について
A. まず、全世界のニコンファンの期待に応える差別化されたニコンらしい製品を作りたいと考えています。また、これまでの成功例をワールドワイドに展開し、マーケティング力のより一層の向上に努めます。