社会・労働
人を大切にすることは、人権尊重という企業の社会的責任を果たすとともに、ニコンがより豊かな社会の実現に貢献するための担い手である「人材」を獲得・育成することにつながります。ニコングループでは、多様な従業員が安全に安心して働け、活躍できる企業文化を醸成します。また、サプライチェーンにおいても、調達パートナーの協力のもと、安全衛生や労働、倫理などに配慮し、事業活動を行っていきます。
マテリアリティ
6. レジリエントなサプライチェーンの構築
- ありたい姿
- 事業リスクや社会課題に対し、常に健全な状態が保たれたサステナブルなサプライチェーン
- 戦略
- サプライチェーンのリスクアセスメントと有事に即応できる仕組み構築
- 指標/目標(達成年度)
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- 人権デュー・ディリジェンス実施率*1(重点的に取り組む調達パートナー)/100%(2025年度)
- サプライチェーンのBCP体制把握*2/100%(2025年度)
- *1調査や監査により是正が必要な場合は改善完了まで実施。
- *2BCP体制構築に必要とされるサプラチェーンの範囲を調達先の社数で管理。
7. 人権の尊重
- ありたい姿
- バリューチェーン全体における人権リスクの最小化
- 戦略
- ニコン人権方針による人権啓発と人権デュー・ディリジェンスの実施
- 指標/目標(達成年度)
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- 人権方針浸透度/100%(2030年度)
- RBA行動規範遵守率*/90%以上(2025年度)
- *対象範囲:ニコングループの生産系事業所。
8. ダイバーシティ、エクイティ&インクルージョン
- ありたい姿
- 多様性を受容し事業活動に活かす企業文化の実現
- 戦略
- Nikon Global Diversity, Equity&Inclusion Policyの浸透、多様な人材が活躍できる環境整備と、DEIの事業活動への展開
- 指標/目標(達成年度)
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- Nikon Global DEI Policy浸透度/100%(2030年度)
- 女性管理職比率*/8.0%以上(2025年度)
- *対象範囲:株式会社ニコン。
9. 従業員の健康と安全
- ありたい姿
- 安全かつ快適な職場環境下で一人ひとりが心身の健康を実感しながら能力を発揮
- 戦略
- ニコングループ健康安全方針の浸透と、健康安全活動の実施
- 指標/目標(達成年度)
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- 定期健康診断有所見率*1/前回全国平均*2以下(毎年度)
- 業務起因性、業務遂行性の高い労働災害件数/60件以下(2025年度)
- ストレスチェックでの高ストレス者率*3/前回全国平均*4以下(毎年度)
- *1対象範囲:2024年度よりニコンから国内ニコングループに拡大。
- *2厚生労働省が公表する製造業の全国平均値。
- *3対象範囲:株式会社ニコン。
- *4ストレスチェック委託業者が公表する全国平均値。
ピックアップ
コンゴ民主共和国でのレジリエンス向上に向け
認定NPO法人テラ・ルネッサンスの講演会を開催
ニコングループでは、責任あるサプライチェーン構築に向けた活動を推進するため、調達部門の従業員の理解促進を目的としたさまざまな研修や啓発活動を行っています。例えば、調達に携わる社内の実務担当者や新入社員に対する研修を行い、サプライチェーンの安定性向上や環境と社会に配慮した調達活動の推進のために、調達業務の基本とその背景への理解を深めています。
2023年度からは、鉱物を巡る人権侵害が大きな問題となっているコンゴ民主共和国の人々を支援するため、認定NPO法人テラ・ルネッサンスの実施する、同国でのレジリエンス向上プロジェクトに寄付を始めました。また、認定NPO法人テラ・ルネッサンスの講演会を社内で開催し、紛争鉱物問題について理解を深めました。
ワークショップの開催など、
Nikon Global DEI Policyを積極的に推進
ニコングループでは、DEIを推進していくことを「Nikon Global Diversity, Equity&Inclusion Policy」(Nikon Global DEI Policy)で明示しています。このポリシーに基づき、各地の法令や事業特性などを踏まえた具体的な取り組みを、ニコングループ全体および各社で推進しています。
たとえば、オランダにあるNikon Europe B.V.では、2023年度に新たな取り組みとして、「オープンアップ!」という任意参加のワークショップを数回開催し、本社勤務の従業員45人が参加しました。ゲームやディスカッション、ビデオ鑑賞などを通じて、楽しみながらDEIについて学ぶイベントでした。
また、米国の東海岸に位置するグループ会社3社(Nikon Americas Inc., Nikon Inc., Nikon Instruments Inc.)では、2022年9月に「DEI Committee」を設置し、DEI推進活動の検討に共同で取り組んでいます。
2023年度は3社の社長が率いてDEI紹介動画を制作し、社内における理解促進・浸透に向けたメッセージの発信を行いました。動画の中では、役職や性別、国籍等を問わず、10数名の多様な従業員が登場し、DEIについての考えやそれぞれの文化的背景を語っています。