汚染防止と生態系への配慮

マテリアリティ5

関連するSDGs

6 安全な水とトイレを世界中に 11 住み続けられるまちづくりを 12 つくる責任 つかう責任 14 海の豊かさを守ろう 15 陸の豊かさも守ろう

ありたい姿

バリューチェーンにおける
人の健康と生態系への
負の影響ゼロ

戦略

化学物質の適切な
使用と生態系への
影響・依存の低減

製品の有害化学物質管理・削減

化学物質は、人々の生活を豊かにする反面、有害性の高い物質は使用方法や廃棄方法によっては人の健康や環境に深刻な被害を与えることがあります。そこで化学物質を適正に管理し、健康被害や環境影響の防止を図ることを目的とした法令整備が世界各国で進められています。主に欧州の法規制がベースとなり各国の法令整備へ波及し、年々強化される傾向にあります。
ニコングループで販売している電気電子製品は、数多くの部品で構成され、部品にはさまざまな化学物質が含まれます。こうした背景を踏まえ、ニコングループでは、ニコン環境活動方針にて製品中の有害化学物質管理および環境配慮と汚染の予防、法令等の遵守について定めるとともに、2050年を見据えたニコン環境長期ビジョンの柱のひとつに「健康で安全な社会の実現」を掲げています。

有害化学物質の管理・削減

化学物質は取り扱いを誤ると人間の健康や環境に深刻な被害を与えることがあり、それを防ぐため、世界各地で法規制が整備され、強化・拡大しています。企業には、適切に化学物質を管理し、法規制を守りながら製品を開発・製造・販売するための仕組みづくりが求められています。ニコングループでは、ニコン環境活動方針にて法令等の遵守や汚染の予防について定めるとともに、2050年を見据えたニコン環境長期ビジョンの柱のひとつに「健康で安全な社会の実現」を掲げています。

生物多様性の保全

企業活動は生物多様性と深いつながりがあります。事業に必要な資源の供給を生態系から得る一方で、事業活動における化学物質や温室効果ガスの発生により生態系に負荷を与えています。
生物多様性は社会の基盤であり、企業が事業活動を継続していくためには、その保全がとても重要です。2022年12月にカナダのモントリオールで生物多様性条約第15回締約国会議(COP15)の第2部が開催され、新国際目標である「昆明・モントリオール生物多様性枠組(GBF)」が採択されました。この枠組みは、自然の回復軌道に乗せるために生物多様性の損失を止め反転させるための緊急行動をとることを「2030年ミッション」とし、新たな23のターゲットにはビジネスに関する目標も盛り込まれています。これらのターゲットの達成に向けて、今後企業には生物多様性に関する取り組みを一層加速させることが求められるようになります。また、2023年9月には自然関連財務情報開示タスクフォース(TNFD)*が、「自然関連財務情報開示タスクフォースの提言(TNFD 最終提言 v1.0)」を公開しました。
ニコングループはニコン環境活動方針にて、ステークホルダーと連携し、気候変動対策や生物多様性保全をはじめとした環境保全活動に参画すること、また、積極的な情報開示・提供を行うとともに、協働して環境負荷削減に努めることを定めています。また生物多様性の保全を、ニコン環境長期ビジョンの柱のひとつである「健康で安全な社会の実現」につながる取り組みとして位置付け、活動を行っています。
近年自然の喪失は気候変動を加速させ、気候変動は自然喪失の原因であるという認識が広まりつつあります。ニコングループはそうした気候変動との関連も認識し、生物多様性の保全に取り組むほか、TNFD最終提言に沿った情報開示をめざしていきます。

  1. *民間企業や金融機関が、自然資本や生物多様性に関するリスク、機会を評価し、開示するための枠組みを構築するための国際的な組織

指標と目標

指標と目標(達成年度) 2023年度計画 2023年度実績 2024年度計画
製品における有害化学物質:含有ゼロ(2030年度) 各国の法規制の遵守、管理体制の強化
  1. 1.一部の双眼鏡(プロフェッショナルシリーズ)のボディ表面に貼付している人工皮革においてREACH規則制限物質が含有
  2. 2.社内の製品含有化学物質管理体制強化実施
各国の法規制の遵守、管理体制の強化
製造プロセスにおける有害化学物質の使用:使用ゼロ(2030年度) 禁止ランク物質廃止施策の実施
  1. 1.ニコン熊谷製作所にジクロロメタン除害設備導入
  2. 2.洗浄用HFCを代替物質に変更
  3. 3.EU REACH規則のPFAS規制に向けた全社プロジェクト発足、対象物質の洗い出しおよび代替を開始
有害化学物質ガイドラインに基づく禁止ランク物質廃止に向けた施策の決定、順次実施
FSC認証紙または再生紙の比率(カタログ、取扱説明書、梱包箱):100%(2030年度) 紙の用途に応じた施策の実施
  1. 1.製品カタログ、取扱説明書の電子化実施
  2. 2.新規発注分の製品カタログについては、国内、北米、欧州にて特殊紙を除き、約85%がFSC認証紙対応
紙の用途に応じた施策の実施

サステナビリティ報告書

詳しくはサステナビリティ報告書の「汚染防止と生態系への配慮」をご覧ください。

製品の有害化学物質管理・削減

  • 基本的な考え方
  • 戦略
  • ガバナンス
  • リスク管理
  • 指標と目標
  • 主な取り組み

有害化学物質の管理・削減

  • 基本的な考え方
  • 戦略
  • ガバナンス
  • リスク管理
  • 指標と目標
  • 主な取り組み

生物多様性の保全

  • 基本的な考え方
  • 戦略
  • ガバナンス
  • リスク管理
  • 指標と目標
  • 主な取り組み

関連する方針