事業

ニコングループは、企業理念「信頼と創造」のもと、事業活動によって新たな価値を「創造」し、持続可能な社会を実現することをめざしています。人と機械が一層シームレスに共創していく世界の中で、SDGsを達成し、さらに、サステナブルな社会の実現のために貢献していきます。また、「お客様」「品質」第一を基本理念とし、お客様のほしいモノやコトをお客様にとって最適な方法で実現する多様なソリューションを提供することで“ものづくり”を牽引します。

マテリアリティ

ピックアップ

新薬開発を支える
スマートイメージングシステム「ECLIPSE Ji」

認知症やがんなどの重篤な疾患、不眠症、偏頭痛など、有効な治療法が見出されていない疾患のメカニズム解明や新薬開発の加速が強く望まれています。ニコンは、独自の高度な光学技術や画像処理・解析技術を駆使したさまざまなソリューションを提供することで、創薬支援や新薬開発に寄与しています。
研究用としては初となるデジタル倒立顕微鏡「ECLIPSE Ji」は、画像統合ソフトウエア「NIS-Elements SE」と併せて使用することで、画像の取得から解析、データ表示までの自動化を実現します。「ECLIPSE Ji」はAIの一種であるディープラーニングを用いたソフトウェアを搭載し、顕微鏡操作を自動化することで、顕微鏡の専門知識がなくても容易に操作ができます。さらに、細胞単位のデータをもとに、通常のデータから離れた「外れ値」の分析、細胞の集団としての傾向を捉えることも可能で、研究開発の効率化や加速に寄与しています。

人手不足に悩む日本の畜産業に貢献
ライブモニタリングシステム「NiLIMo」

日本の畜産業は、少子高齢化や後継者不足、新規就業者の減少などで、人手不足が深刻化しています。この要因のひとつが、厳しい就労環境や労働条件であると考えられています。
こうした日本の畜産業の課題解決に貢献するのが、ライブモニタリングシステム「NiLIMo(ニリモ)」。牛舎内に設置した複数のカメラを用いて母牛の画像をAI解析し、分娩前の特徴的な動きを検知するもので、解析後のデータは専用アプリをダウンロードした生産者やオーナーのスマートフォンにメッセージと音声で通知します。このシステムの導入によって、生産者の夜間を含めた見回りの回数や時間が減らせるほか、母牛の分娩に確実に立ち会うことが可能となり、分娩時の事故の減少にもつながります。また、牛の情報や行動履歴を一元管理し、リアルタイムで共有することで、生産者の業務効率化も後押しします。

カーボンニュートラル実現に貢献する
リブレット加工

「リブレット(Riblet)」とは、サメ肌の微細な形状(=周期的な凹凸形状)をモチーフにした生物模倣技術(バイオミメティクス)です。このリブレット形状を動く物体に付与することで、水や空気などに対する摩擦抵抗を低減させ、燃費改善やCO₂排出量の削減につながると考えられています。ただし、その効果を最大限に発揮するためには、対象物ごとに最適な形状に加工する必要があります。ニコンは、高精度なレーザー加工技術により微細な三次元形状を正確に形成することを可能にしたほか、高度な光技術により金属、樹脂、繊維強化プラスチックなどさまざまな素材への加工も可能にしました。現在、このリブレット加工技術を船舶の外板や航空機の表面に適用する実証実験が進んでおり、燃費改善やCO₂排出量の削減が期待されています。

2023年度の主な活動の実績

オープンイノベーションによる投資支援

ベンチャー21社、ベンチャーキャピタル12社

調達パートナー向け品質管理システムアセスメント

101社実施

お客様満足度

87.0%