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牧尾 佑奈
Interview
光学設計を通して、
市場と対話し、
光の可能性を追究する。
牧尾 佑奈
Yuna Makio
光学本部 第一設計部 第一光学課
2017年入社
工学研究科電子・情報系専攻修了
現在の仕事
光学設計
Profile
Yuna Makio
入社動機
大学時代での研究を通して、「光でできることは、まだまだたくさんある」と思っていました。ニコンには「光の可能性を信じて挑戦している人」がいると感じて、入社を決めました。
異動歴 ※名称は当時のものです
2017年4月:光学本部 シナジー推進室 基盤技術課(研修)
2018年4月:光学本部 第一設計部 第一光学課
One Day
10:00 出社、社内計測設備・計測結果の報告、打ち合わせ
11:30 先輩に相談、打ち合わせで課題となったことについて
12:00 昼食
13:00 固体レーザーの定例打ち合わせ(Web会議)
14:30 設計検討、解析、シミュレーション
17:00 製品に関してお客様と打ち合わせ(Web会議)
18:00 設計手順書の作成
19:30 退社
求められる解像度を
実現することがミッション。
担当されている光学設計とはどのようなものか教えてください。
光学設計とは、カメラや望遠鏡から先進的な測定機、露光装置まで、レンズや鏡をはじめとする光学素子を組み合わせた光学系の設計を指します。何枚ものレンズ、光量を調節するための絞り、光を反射させる鏡を配置するなど、レンズ群のデザインと構成を最適化し、求められる光学性能を生み出すのがミッション。具体的には、求められる解像度を実現する取り組みになります。そのために重要なのが収差補正。1点から出た光線が1点に集まらずに像がぼけたり、歪んだりすることを、像に「収差」があると言いますが、この収差を補正して理想的な結像を実現していきます。最適解を得るために何度もやり直しが続く世界ですが、確かな光学性能、結像を実現できたときは、喜びがありますね。
どのような製品の光学設計を担当しているのですか。
デジタルソリューションズ事業部およびカスタムプロダクツ事業部の製品に携わっています。この2つの事業部が扱っているのは、カタログに掲載されるような汎用品ではなく、オーダーメイドの「特注品」で、製品群は広範囲に及びます。これまで、固体レーザーや、検査装置、加工装置に搭載される光学モジュール等、様々な製品に携わってきました。ほとんどの製品がお客様と協議して仕様を定めることから始まります。設計検討とお客様との協議を繰り返し、製造誤差や組立誤差等を確認していきます。光学設計の難しさの一つは、単に求められる解像度を実現するだけでなく、その光学モジュールを装置に格納しなければならない点。そのため、メカ設計や製造・組立担当とも綿密な連携をとって光学設計は進められます。
お客様に寄り添って対話を続け、
本音を引き出す。
どのようなところにやりがいを感じますか。
「初号機の立ち上げ」は、何度経験しても大きな達成感があります。クリーンルーム内で、お客様とハイタッチしたこともありました。この立ち上げに至る過程にも、やりがいがあります。様々なお客様と関わりますが、あるお客様が望むものが、一見、以前手掛けた装置と似たようなものに思えても、詳細に話を伺っていくと、お客様ごとに重視している点が異なっているということが明らかになっていきます。また、複雑な装置であるからこそ、お客様の中で真に欲しいものが曖昧な状態になっていることも少なくありません。お客様があえて明言しない場合もあれば、整理しきれていない場合もあります。そのなかで地道にコミュニケーションを重ね、お客様が本音で喋り始めた手応えを感じたとき、やりがいを感じます。本音で語るということは、この人に任せようという証の一つですから。このように、お客様と近い位置でお客様に寄り添い、対話を続けていくことが極めて重要な業務だと思っています。
「やればできる」、
前例のないスピードで取り組んだ。
印象に残っているエピソードを教えてください。
ある検査装置の設計コンペの取り組みは強く印象に残っています。前例のないスピードで、設計検討~性能検証~見積りを進めなければならない案件でした。それをやりきるために、たくさんの人や組織を、関係者全員が経験したことのないスピードで動かす必要がありました。厳しい局面が続きましたが「やればできる」と最後に思えたことも含めて、非常にいい経験でした。残念ながら受注には至りませんでしたが、お客様から「いい設計検討だった」と言っていただき、今後に繋げることができました。一方、別の案件でコンペを経て受注に至ったときは、跳び上がるほどの嬉しさがありました。
私の2030年のありたい姿
「業種、職種、社内外問わず、誰とでも対話や協議ができる人」でありたいと思います。これまでは偶然、様々な立場の人と会話する機会に恵まれてきました。今後は、その機会を自ら引き寄せていきたい。設計者としては、ニコンでないと作れない装置に挑戦したいですし、「牧尾さんにお願いしたい」とお客様に言ってもらえるようになりたいです。光の可能性は、今、大きく広がっています。まだまだできることがたくさんありますから、これからも光の世界を追究していき、自他ともに認める「光の設計者」を目指します。
オフの過ごし方
HOLIDAY
映画を観に行く、カラオケでたくさん歌う、美味しいものを食べる、コーヒーを飲む、サッカーを観に行く、旅行をする等々、オフは思いっきり楽しんでいます。写真は、同期と山形・銀山温泉に行ったときのもの。コーヒーとスコーンが美味しい店でした。
※社員の所属やインタビュー内容は取材当時のものです