顕微鏡モノクロデジタルカメラ「Digital Sight 50M」を発売
6000万画素の高解像、広視野画像の取得・解析の自動化を実現し、創薬研究をサポート
2023年1月31日PRESS RELEASE/報道資料
株式会社ニコン(社長:馬立 稔和、東京都港区)の子会社、株式会社ニコンソリューションズ(社長:園田 晴久、東京都品川区)は、高解像な広視野画像の取得ができる顕微鏡モノクロデジタルカメラ「Digital Sight 50M」を2023年2月1日に発売します。
画像統合ソフトウエア「NIS-Elements」(別売)とあわせて用いることで、画像の取得や解析の自動化、データ管理の一元化ができ、ワークフロー向上に貢献します。
発売概要
商品名 | 顕微鏡モノクロデジタルカメラ「Digital Sight 50M」 |
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発売時期 | 2023年2月1日 |
開発の背景
創薬研究では、膨大な数の候補化合物の中から、適切な作用を持つ化合物を選別し、生細胞を使用した評価を高速に行うハイスループットスクリーニングによって、有効性や安全性の確認が行われています。新たな薬剤創出の過程では、大量のデータを効率よく取得・解析することが課題となっています。
こうした課題に対し、これまでニコンは研究用顕微鏡や顕微鏡デジタルカメラを開発し提供してきました。今回、創薬研究における大量の細胞スクリーニングに特化し、6000万画素の高解像な広視野画像が取得できる、顕微鏡モノクロデジタルカメラ「Digital Sight 50M」を開発しました。
「NIS-Elements」(別売)とあわせて使用することで、画像の取得・解析が自動化でき、ハイスループットスクリーニングにおける探索から解析までのワークフローの向上に貢献します。
ニコンは、中期経営計画において成長ドライバーの1つに創薬支援を掲げ、新薬候補となる化合物評価の高精度化や効率化によって、創薬企業を支援するビジネスの展開を図っています。今後もお客さまのニーズに柔軟に応えながら、創薬研究をサポートしていきます。
主な特長
1. 6000万画素の高解像な広視野画像を効率的に取得
6000万画素の広視野画像を取得でき、高精度な解析を実現します。細胞培養で用いられるウェルプレート※1のような大量の標本を扱う際、一つひとつのウェルをワンショットでとらえ※2、撮影位置を変えることなく、任意の箇所を高倍率で画像取得できます。倍率変更時の撮影位置の調整が不要なため、細胞スクリーニングの時間短縮や効率化に貢献します。
- ※1ウェルと呼ばれるくぼみが多数並んだ平板状の器具。それぞれのくぼみを試験管あるいはシャーレとして使用する
- ※296ウェルプレート、2X対物レンズ使用時
2. 蛍光感度を約1.5倍向上させ、標本へのダメージを抑える
従来製品の顕微鏡モノクロデジタルカメラ「DS-Qi2」と比較して、蛍光感度を約1.5倍向上させ、微弱な光も取り込むことが可能です。少ない露光時間で、標本へのダメージを抑えた画像取得が可能です。
3. 標本の任意の箇所を指定し、225.9fpsで高速シグナルをとらえる
標本の任意の箇所を指定して高速撮影できる「ROIモード」を搭載。「ROIモード」を使用すると、最大フレームレートは225.9fps(640×480画素)で画像取得でき、動く標本の高速なシグナルを逃さず、効率的にとらえることが可能です。
4. ソフトウエアにより自動化を実現し、ワークフローを向上
画像統合ソフトウエア「NIS-Elements」(別売)と組み合わせることにより、顕微鏡にウェルプレートを設置するだけで、画像取得から解析結果表示までのフローを自動化できます。さらに、細胞の密度や分布が不均一な箇所や、あらかじめ指定した条件を満たした箇所を自動検出する機能など、研究目的にあわせた効率的な解析が可能です。創薬研究において、細胞スクリーニングのワークフロー向上に貢献します。
主な仕様
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型式 | Digital Sight 50M |
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撮像素子 |
ニコンFXフォーマット、モノクロCMOSイメージセンサー サイズ:35.8×23.8mm |
記録画素数 | 9552×6336画素 |
ライブ表示モード※ (最高fps) |
全画素モード(9552×6336画素):6 fps ROIモード(640×480画素):225.9 fps |
露光時間 | 150μ秒~120秒 |
レンズマウント | Fマウント |
インターフェイス | USB3.2GEN1(制御PC接続用)×1、外部同期入出力用×1 |
- ※最高フレームレート(fps)は、露光時間により変動します。
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