フルサイズミラーレスカメラ「ニコン Z 9」を発売
「ニコン Z シリーズ」初のフラッグシップモデル
2021年10月28日PRESS RELEASE/報道資料
株式会社ニコン(社長:馬立 稔和、東京都港区)の子会社、株式会社ニコンイメージングジャパン(社長:北端 秀行、東京都港区)は、2021年3月10日に開発発表を行った、「ニコン Z マウント」を採用したフルサイズ(ニコンFXフォーマット)ミラーレスカメラ「ニコン Z 9」を発売します。
「Z 9」は、ニコンの最先端技術を結集させ、静止画・動画ともにニコン史上最高の機能・性能を備えた「ニコン Z シリーズ」初のフラッグシップモデルです。新開発の積層型CMOSセンサーと画像処理エンジン「EXPEED 7」により、ニコン史上最強のAF性能を実現。さらに、世界最多※1の9種類の被写体検出(人物、犬、猫、鳥、自転車、バイク、車、列車、飛行機)に対応。多様な被写体の決定的なシーンを逃しません。
動画撮影においては、世界最長※1約125分※2の8K UHD/30p※3の動画を、外部レコーダーを使わずカメラボディー内のメモリーカードに記録可能。4K UHD/120p/60p/30pにも対応し、映像クリエイターの多様な動画制作のニーズに応えます。また、縦横4軸チルト式の画像モニターにより、縦位置、横位置問わずハイアングルおよびローアングルでの撮影が容易になり、ユーザーの利便性が大幅に向上。さらに、従来の光学ファインダー(OVF)や電子ビューファインダー(EVF)の見えを超える電子ビューファインダー「Real-Live Viewfinder」を新たに搭載しました。ファインダー像の消失が起きないよう同一画像を表示する従来のブラックアウトフリー撮影とは異なり、実際の被写体の動きを常に表示します。表示飛びも無く、被写体を途切れなく目で追うことができます※4。
「Z 9」は、これまでのニコンの一眼レフカメラやミラーレスカメラを超える機能・性能を有し、過酷な状況でも決定的な瞬間を確実に捉え、撮り続けることができる1台です。スポーツや報道、ファッションやコマーシャルなど幅広いジャンルの第一線で活躍するプロフェッショナルフォトグラファーや映像クリエイターの最高のパフォーマンスをサポートします。
ニコンは、今後も新次元の光学性能を追求し、ユーザーのニーズに応えていきます。そして、映像表現の可能性をさらに拡げることを目指し、映像文化の発展に貢献します。
- ※12021年10月28日現在、発売済みのミラーレスカメラにおいて。ニコン調べ。
- ※2「Li-ionリチャージャブルバッテリー EN-EL18d」使用、温度23℃時、電源オフからオンに切り替えて撮影した場合。動画撮影時は高速書き込み速度のCFexpress Type Bカード推奨。
- ※3FXベースの動画フォーマットのみ。
- ※4シャッタースピードなどの設定条件により見え方が異なります。
発売概要
商品名 | ニコンミラーレスカメラ「Z 9」 |
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価格 | オープンプライス |
発売時期 | 2021年内予定 |
日本での予約販売受付は、11月2日10時より開始します。
主な特長
1. 多様な被写体の決定的瞬間を確実に捉えるニコン史上最強のAF性能と超高速撮影
新開発のディープラーニングを用いた優れたアルゴリズムにより、従来の人物、犬、猫に加え、新たに鳥、自転車、バイク、車、列車、飛行機の被写体にも対応した世界最多の9種類の被写体を検出することが可能です※1。さらに、被写体検出をオートにすると、設定を変える手間なくこれら全ての被写体を検出することができます。
「瞳AF」では、これまで以上に小さな瞳を検出可能。後ろ姿など瞳や顔が検出できない状況では、自動的に頭部や胴体を検出します。AFエリアモードには、デジタル一眼レフカメラで長年搭載し、好評を得ている「3D-トラッキング」をニコンのミラーレスカメラで初めて搭載。動きの激しい場面でも狙った被写体にピントを合わせ続けることが可能です。また、「ダイナミックAF」もサイズの異なるフォーカスポイント(S/M/L)を搭載し、構図を決めて撮影するときに最適です。静止画撮影においては、世界最速※2120コマ/秒の連続撮影が可能な「ハイスピードフレームキャプチャ+」※3により、肉眼では捉えられない瞬間を約1100万画素の高画素で撮影できます。
- ※1被写体検出は、ワイドエリアAF(S)、(L)、オートエリアAF、3D-トラッキング、ターゲット追尾AF(動画モードのみ)で動作します。
- ※22021年10月28日現在、発売済みのミラーレスカメラにおいて。ニコン調べ。
- ※3AF/AE追従。JPEG NORMALに固定。撮影可能記録コマ数は高速連続撮影よりも少なくなります。推奨カードの使用をおすすめします。約30コマ/秒で約4500万画素の静止画が撮影できる設定もあります。
2. 多彩な動画制作のニーズに応えるニコン史上最高の動画性能
効率のよい放熱設計により、8K UHD/30pで世界最長約125分の動画がカメラボディー内のメモリーカードに記録可能。優れた解像力を誇る「S-Line」※1のNIKKOR Z レンズと組み合わせることで、画面の隅々まで高い描写性能を発揮します。また、4K UHD/120p/60p/30pにも対応。4K UHD/120p動画でも画面クロップ無しで撮影できるため、異なるフレームレートで撮影しても、同じ画角で揃えた動画編集が可能です。10bitでニコン独自の「N-Log」、HLG(Hybrid Log-Gamma)※2収録に対応。さらに、記録フォーマット「ProRes 422 HQ」にも対応※3し、動画制作の幅広いニーズに応えます。さらに、9種類の被写体検出は動画撮影にも対応しています。
ユーザーの動画制作ニーズに応え続けるため、今後のファームウェアアップデートで、8Kを超えるオーバー8K /60pを含む12bit RAW動画のカメラ内記録機能の搭載、動画撮影における操作性や機能向上に対応予定です。
- ※1「S-Line」は、NIKKOR Z レンズにおいて設定されたグレードで、ニコン独自の設計指針と品質管理を高い基準でクリアーしており、特にハイレベルな光学性能を発揮します。
- ※2「動画記録ファイル形式」が「H.265 10-bit(MOV)」の場合のみ選べます。
- ※3フルHD/30p、25p、24pを除く、4K UHD/60pまで対応。
3. 従来のファインダーの見えを超える新技術「Real-Live Viewfinder」
新開発の積層型CMOSセンサーと新画像処理エンジン「EXPEED 7」との連携によるデュアルストリーム技術により、電子ビューファインダー(EVF)や画像モニター用の表示映像と、記録用の静止画データを個別に同時処理することが可能です。ファインダー像の消失が起きないよう同一画像を表示する従来のブラックアウトフリー撮影とは異なり、実際の被写体の動きを常に表示します。表示飛びも無くなり、被写体の動きを途切れることなく確認することができます。連続撮影を短時間で繰り返し行う際においても滑らかに表示されるため、スポーツなどの動きの速い被写体を撮影するシーンにおいても、一瞬のシャッターチャンスを逃しません。また、ファインダーには世界最高※の3000cd/m2輝度に対応する新Quad-VGAパネルを採用。日差しの強い屋外での撮影などでも容易に被写体を確認することができます。
- ※2021年10月28日現在、発売済みのミラーレスカメラにおいて。ニコン調べ。
4. プロフェッショナルの映像表現をサポートする操作性と信頼性
ニコン初となる縦横4軸チルト式の画像モニターを搭載し、縦位置、横位置問わずハイアングルおよびローアングル撮影の高い操作性を実現します。また、縦位置撮影時には静止画ライブビューのユーザーインターフェースが縦表示へ自動で切り替わるため、表示確認や操作が容易です。さらに、「ニコン D6」(2020年6月発売)同等のニコン最高クラスの堅牢性と防塵・防滴性能や、マイナス10℃でも動作する耐寒性能を実現し、プロフェッショナルの過酷な使用環境下での撮影をサポートします。
世界最速※のスキャンレートにより、ローリングシャッターゆがみを世界最小※に抑え、メカシャッターレスを実現。メカシャッターの寿命を気にせず使用できます。また、ボディー内手ブレ機構にはロックを搭載し、電源OFF時の不用意なセンサーの揺れを防ぐため、悪路走行時などの揺れによるセンサーへのダメージを抑制します。
- ※2021年10月28日現在、発売済みの3000万画素以上のイメージセンサー搭載のミラーレスカメラにおいて。ニコン調べ。
5. その他の特長
- NIKKOR Z レンズの性能を引き出し、圧倒的な解像感を発揮する有効画素数4571万画素
- 非圧縮RAW同等の画質を約1/3以下のファイルサイズで実現する高効率RAW※1に対応
- JPEG形式やRAW形式でも約20コマ/秒で1000コマ以上※2撮れる高速連続撮影
- センサーのダスト対策として、世界初※3のダブルコートを採用したほか、センサーシールドを搭載
- ISO 64と1/32000秒のシャッタースピードの組み合わせにより明るいレンズの表現領域が拡大
- ボディー内やレンズの手ブレ補正(VR)音の静音化などに有効な「サイレントモード」を搭載。舞台や記者会見、結婚式などの撮影現場でも静粛な撮影が可能
- ポートレート撮影などで被写体に撮影タイミングを知らせる電子シャッター音の音量を3段階で設定可能
- 8K UHD動画撮影や高画素の高速連続撮影に適した、高速書き込みに最適なCFexpress (Type B)対応
- 1000 BASE-Tを用いた有線LANおよび内蔵無線LANを搭載し、多くの通信機能をサポート
- 縦位置グリップ一体型のデザインを採用しながらも、「ニコンD6」に対して体積で約20%の小型化を実現
- ※1「高効率」設定の時。「高効率★」時は、従来の非圧縮RAWの約1/2のファイルサイズになります。
- ※2装着レンズ「NIKKOR Z 50mm f/1.8 S」、メモリーカード「ProGrade Digital COBALT 1700R 325GB」を使用した場合。「RAW+JPEG」または「JPEG+JPEG」分割記録時は、連続撮影可能時間が約3秒となります。2022年1月5日公開のファームウェアでさらなる機能向上を予定。(「2021年内のファームウェアアップデートでさらなる機能向上を予定。」を変更しました。2021年12月28日変更。)
- ※32021年10月28日現在、発売済みのミラーレスカメラにおいて。ニコン調べ。
主な仕様
横にスクロールしてご覧ください。
型式 | レンズ交換式デジタルカメラ |
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レンズマウント | ニコン Z マウント |
有効画素数 | 4571万画素 |
撮影素子 | 35.9×23.9mmサイズCMOSセンサー(ニコンFXフォーマット) |
記録媒体 | CFexpressカード(Type B)、XQDカード |
ISO感度(推奨露光指数) | ISO 64~25600(ステップ幅:1/3、1ステップに変更可能)、ISO 64に対し約0.3、0.7、1段(ISO 32相当)の減感、ISO 25600に対し約0.3、0.7、1段、2段(ISO 102400相当)の増感、感度自動制御が可能 |
フォーカスポイント | 493点
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動画記録画素数/フレームレート |
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画像モニター | チルト式8cm/3.2型TFT液晶モニター(タッチパネル)、約210万ドット、視野角170°、視野率約100%、明るさ調整可能(マニュアル11段階)、カラーカスタマイズ可能、縦横チルト可能 |
寸法(W×H×D) | 約149×149.5×90.5mm |
質量 | 約1340g(バッテリーおよびメモリーカードを含む、ボディーキャップ、アクセサリーシューカバーを除く)、約1160g(本体のみ) |
仕様中のデータは特に記載のある場合を除き、CIPA(カメラ映像機器工業会)規格またはガイドラインに準拠しています。
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