共焦点レーザー顕微鏡システム「AX」「AX R」を発売
直感的な操作で高解像な8K×8K、視野数25mmの画像を取得でき、生命現象の研究をサポートする
2021年4月27日PRESS RELEASE/報道資料
株式会社ニコン(社長:馬立 稔和、東京都港区)の子会社、株式会社ニコンソリューションズ(社長:園田 晴久、東京都品川区)は、高解像な8K×8K画像(8192×8192画素)※1、世界最大※2の視野数※325mmの広視野画像を直感的な操作で取得可能な、共焦点レーザー顕微鏡システム「AX」「AX R」を発売します。
- ※1「AX」「AX R」に搭載のガルバノスキャナーを用いた場合。
- ※22021年4月27日時点で発売済みのポイントスキャニング方式共焦点レーザー顕微鏡システムにおいて。ニコン調べ。
- ※3顕微鏡から取り出せる像の大きさ。
発売概要
商品名 |
共焦点レーザー顕微鏡システム「AX」 共焦点レーザー顕微鏡システム「AX R」 |
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発売時期 | 2021年5月下旬 |
開発の背景
近年、細胞や胚に加え、生体組織などの大型な標本を生きたまま顕微鏡で観察し、瞬時の反応や変化を研究、解析するニーズが高まっています。
このようなニーズに対し、ニコンは、レーザー光源で標本をスキャンし、コントラストの高い良好な断層画像を取得する共焦点レーザー顕微鏡システムを提供しています。厚みのある標本であっても、複数の断層面で取得した画像を合成することにより、三次元で構造を観察できます。
今回、高解像な8K×8K画像、世界最大の視野数25mmの広視野画像を直感的な操作で取得できる共焦点レーザー顕微鏡システムを開発しました。「AX」は、速度を制御しながら高解像画像を取得するガルバノスキャナーを搭載し、「AX R」はガルバノスキャナーと高速に画像を取得するレゾナントスキャナーを搭載。「AX」「AX R」とあわせて用い、顕微鏡画像の取得や解析、データ管理を一元化するニコンの画像統合ソフトウエア「NIS-Elements C」には、直感的な操作ができるGUI(グラフィカルユーザーインターフェース)を採用しています。個々の研究ニーズに合わせカスタマイズできる高い拡張性を備え、多様化する生命現象の研究に幅広く対応します。
主な特長
1. 高解像な8K×8K画像、視野数25mmの広視野で、より多くの情報を取得
研究用倒立顕微鏡「ECLIPSE Ti2-E」や研究用電動正立顕微鏡「ECLIPSE Ni-E」と組み合わせて使用することにより、高解像な8K×8K画像(8192×8192画素)、世界最大の視野数25mmの広視野画像を取得でき、生命現象の研究をサポートします。
また、「AX R」に搭載したレゾナントスキャナーは、従来機の共焦点レーザー顕微鏡システム「A1R HD25」と比較し4倍となる2K×2K画像(2048×2048画素)を高速に取得できます。標本の瞬時の反応や変化といった生体現象を逃さずとらえます。脳神経やがんのメカニズム解明、幹細胞や創薬など、さまざまな分野の研究の可能性を広げます。
2. 長時間の生命現象も逃さずとらえる、細胞にやさしい低褪色・低光毒なイメージングを実現
従来製品と比較して、光を検知する受光部※1の感度を2倍向上、暗電流ノイズ※2を約30%低減させました。細胞へのレーザー照射時間を減らして、励起強度を弱めることを可能にし、低褪色で低光毒なイメージングを実現しました。
さらに「AX R」に搭載したレゾナントスキャナーによって、高速な画像取得が可能となり、長時間にわたるタイムラプス観察においても、細胞へのダメージを抑えることができます。
- ※1マルチアルカリ光電子増倍管を選択した場合。
- ※2長時間露光時にセンサー自体の熱などによって発生するノイズ。
3. 直感的な操作を可能にし、多様な研究ニーズに合った拡張性の高いソフトウエアを開発
画像統合ソフトウエア「NIS-Elements C」は、直感的な操作ができ、個々の研究ニーズに合わせたレイアウト変更が可能なGUIを用いています。
ルーティンの観察の場合は、初めての方でも操作しやすい「Compactモード」でソフトウエア上に表示する機能を最小限に設定し、直感的な操作を実現します。また、個々の研究ニーズに合わせて自由にレイアウトができる「Advancedモード」も用意。条件を頻繁に変更するような複雑な観察の場合には、表示する機能を多く設定したりするなど、用途に合わせたレイアウト変更が可能です。
さらに、倍率変更やステージ移動をともなう画像取得や解析といった、複雑な顕微鏡操作を自動化する機能をオプションで追加するなど、ニーズにあわせ簡単にカスタマイズすることができます。
主な仕様
横にスクロールしてご覧ください。
「AX」 | 「AX R」 | |
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FOV | Φ25mm | |
標準画像取得 |
FOV 25mm ガルバノスキャナー 最大 8192x8192 画素 最速毎秒 240フレーム(512x16画素) 毎秒 10フレーム(512x512画素) |
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高速画像取得 | — |
FOV 25mm レゾナントスキャナー 最大 2048x2048 画素 最速毎秒 720フレーム(2048x16画素:2K) 毎秒 30フレーム(2048x512画素:2K) |
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