教育から臨床現場まで使える、快適な操作性を実現した、生物顕微鏡「ECLIPSE Si」を発売
2021年2月16日PRESS RELEASE/報道資料
株式会社ニコン(社長:馬立 稔和、東京都港区)の子会社、株式会社ニコンソリューションズ(社長:園田 晴久、東京都品川区)は、倍率変更時の明るさの調節時間を大幅に短縮し、エルゴノミクス(人間工学)に基づいたデザインで、長時間の観察による身体への負担を軽減する生物顕微鏡「ECLIPSE Si」を発売します。
開発の背景
教育や臨床の現場では、顕微鏡観察を行う際の煩雑な操作性や、長時間の観察による身体への疲労蓄積といった課題があります。これに対し、ニコンは、操作性を向上させ、長時間の観察による身体への負担を軽減する生物顕微鏡「ECLIPSE Si」を開発。倍率変更時の明るさの調節時間を大幅に短縮し、エルゴノミクスに基づいたデザインで、自然な姿勢での観察を実現しました。幅広いユーザーのワークフローを向上させ、長時間にわたる顕微鏡観察に集中して取り組めるようサポートします。
発売概要
商品名 | 生物顕微鏡「ECLIPSE Si」 |
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発売日 | 2021年2月16日 |
主な特長
1. 倍率変更時の明るさの調節時間を約4割短縮※1し、効率的なワークフローを実現
対物レンズの倍率ごとに調節した、視野の明るさの設定値を保存する「LIM(ライトインテンシティマネージメント)機能」を新たに開発しました。対物レンズごとに設定した明るさを自動的に再現するため、倍率変更を頻繁に行う観察であっても、従来製品と比較して調光時間を約4割短縮します。
また、ピント合わせを行うノブを顕微鏡の両側に配置。ステージを移動するノブと同じ手で操作することもでき、もう片方の手でレボルバーの回転やスライドガラスの交換などが可能なため、大量の標本を観察する場合も、効率的に行えます。
倍率や照明の状態を分かりやすく表示した手元ディスプレイや、イラストによって直感的な操作を可能とする操作部分など、使いやすさを重視しました。
- ※1対物レンズを低倍率(4X)から高倍率(40X)へ3段階に変更する作業を、2回繰り返した際の所要時間を、従来製品「ECLIPSE E200」と比較した場合、「ECLIPSE Si」は2回目に調光する必要がないため、約4割の時間を短縮。
(「ECLIPSE Si」:平均7.7秒 「ECLIPSE E200」:平均13.2秒)ニコン調べ。
2. エルゴノミクスデザインにより、身体への負担を軽減
エルゴノミクスに基づいたデザインにより、自然な姿勢での観察を可能にしました。従来製品から約50mm低くした135mmのステージは、標本交換時の手の動きを最小限にし、俯角45度の鏡筒は、観察姿勢のまま首をほぼ動かすことなくステージ上の標本を確認できます。
また、「LIM機能」によって倍率変更時の目の負担を軽減するうえ、ブルーライトカットフィルター(別売)を併用すれば、目への刺激も少なくすることができます。
身体への負担を軽減し、長時間にわたる観察に集中して取り組めるようサポートします。
3. 顕微鏡デジタルカメラなどと組み合わせることで、リモートで画像共有が可能
「ECLIPSE Si」と顕微鏡デジタルカメラ「Digital Sight 1000」(別売)を組み合わせることにより、ディスプレイなどで顕微鏡画像の表示が可能です。標本の色を忠実に捉える高精細な画像が取得できる、顕微鏡デジタルカメラ「DS-Fi3」(別売)にも対応しています。さらに、画像統合ソフトウエア「NIS-Elements L」(別売)をインストールしたPCと接続することで、顕微鏡画像をPCやモバイルデバイスに共有できます。場所を問わずリアルタイムで画像を共有できるため、ニューノーマル(新常態)に対応したリモート作業にも活用できます。
4. 多様な観察方法で、幅広いニーズに対応
明視野観察をはじめ、位相差観察、暗視野観察、簡易偏光観察、さらに高輝度LEDによる透過蛍光観察に対応しています。幅広い選択肢を提供することで、ユーザーの多様なニーズに応えます。※2
- ※2明視野観察以外には別売アクセサリーなどが必要です。
5. 「オンラインガイド」で顕微鏡の扱い方を手軽に確認
顕微鏡の操作方法をまとめたウェブサイト「オンラインガイド」により、多様な顕微鏡操作や注意点などを動画と静止画で手軽に確認できます。筐体に貼る「オンラインガイド」のQRコード※3を同梱しており、簡単なアクセスが可能です。
- ※3QRコードは、株式会社デンソーウェーブの商標登録です。
主な仕様
横にスクロールしてご覧ください。
光学系 | CFI60無限遠補正光学系 |
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照明系 |
高輝度白色LED光源 ・フライアイレンズ内蔵 ・Φ45mmフィルター取付け可能 ・LIM(ライトインテンシティマネージメント)機能搭載 |
接眼レンズ(視野数) |
視度調節可能 ・E2‒CFI 10X(20) ・E2‒CFI 15X(12) |
鏡筒 |
双眼鏡筒、三眼鏡筒 俯角45°、眼幅調整範囲:50〜75mm |
対物レンズ(NA / W.D.) |
・CFI E プランアクロマート 4X(0.1/30mm) ・CFI E プランアクロマート 10X(0.25/7mm) ・CFI E プランアクロマート 40X(0.65/0.65mm) ・CFI E プランアクロマート 60X(0.8/0.3mm) ・CFI E プランアクロマート 100X Oil(1.25/0.23mm) |
コンデンサー | アッベコンデンサー、NA:1.25、コンデンサー上下動、心出し調整可能 |
観察方法 | 明視野、位相差、透過蛍光、暗視野、簡易偏光 |
防カビ対策 | 光学系付近に防カビ塗料を塗布 |
質量 | 約6.0kg(双眼鏡筒装着時) 約6.4kg(三眼鏡筒装着時) |
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