生物顕微鏡用対物レンズ「CFI SR HP プランアポクロマート Lambda S 100XC Sil」を発売
標本の表面から深部まで、クリアな画像を実現
2017年5月22日PRESS RELEASE/報道資料
株式会社ニコン(社長:牛田 一雄、東京都港区)の子会社、株式会社ニコンインステック(社長:木村 高、東京都港区)は、超解像顕微鏡を用いる観察用に最適化した、生物顕微鏡用対物レンズ「CFI SR HP プランアポクロマート Lambda S 100XC Sil」を発売します。
液浸観察※1をする際、ニコンが新たに開発したシリコーンオイル※2(別売)を浸液に用いることにより、細胞の観察時に生じる球面収差を低減し、標本の表面から深部まで、クリアな画像で観察ができます。
なお、本製品は欧州分子生物学研究所が主催する学会、「17th International European Light Microscopy Initiative Meeting」(5月23日~26日、於:クロアチア ドゥブロヴニク)に出展します。
- ※1標本と対物レンズの間を浸液で満たす観察方法。開口数を大きくすることで、より高い分解能を得る。
- ※2動物細胞と屈折率が近いオイル。経時変化が少なく、長時間観察に適する。
発売概要
商品名 | 生物顕微鏡用対物レンズ 「CFI SR HP プランアポクロマート Lambda S 100XC Sil」 |
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価格(税別) | 1,200,000円 |
発売時期 | 2017年7月末 |
開発の背景
バイオサイエンス分野において、さまざまな細胞や生体組織を生きたまま観察し、その反応や変化を研究するニーズが高まっています。このようなニーズに対し、超解像顕微鏡による観察時に威力を発揮する、生物顕微鏡用対物レンズ「CFI SR HP プランアポクロマート Lambda S 100XC Sil」とシリコーンオイルを開発。標本の表面から深部まで、クリアな画像と、長時間観察の実現により、さまざまな研究をサポートします。
主な特長
1. 表面から深部の高解像画像を実現
液浸観察をする際、ニコンが新たに開発したシリコーンオイル(ne≒1.40)を浸液に使用することで、標本である細胞(ne≒1.38)との屈折率の差によって起きる球面収差を低減します。表面から深部まで、クリアで高解像な画像で観察することができます。また、観察時に浸液を保持する、優れた粘度を実現。長時間でも安定したタイムラプス観察を可能にします。
2. 超解像顕微鏡「N-SIM」「N-STORM」を用いた観察に最適
超解像顕微鏡に最適な光学性能と、高出力レーザーに対する耐性を備えました。超解像顕微鏡「N-SIM」「N-STORM」を用いて、3Dの多色蛍光観察をより高い精度で実施できます。
3. 広い波長域で、色収差補正と高い透過率を実現
可視域から紫外域までの広い波長帯域で、高精度に色収差を補正しています。また、ニコン独自の成膜技術「ナノクリスタルコート」を採用し、高い透過率を実現しました。
4. 共焦点レーザー顕微鏡を用いた観察に対応
超解像顕微鏡と共焦点レーザー顕微鏡のどちらにも使用可能なため、これらを組み合わせて1つのシステムとして使用する際、対物レンズ切り替えが不要です。操作性が向上し、スムーズに研究を行えます。
主な仕様
横にスクロールしてご覧ください。
型式 | CFI SR HP プランアポクロマート Lambda S 100XC Sil |
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倍率 | 100X |
開口数(NA) | 1.35 |
作動距離(WD) | 0.3mm |
同焦点 | 60mm |
補正環 | 有 |
カバーグラス厚対応範囲 | 0.15~0.19mm |
対応温度 | 23~37℃ |
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