培養倒立顕微鏡「ECLIPSE Ts2」を発売
効率的な顕微鏡観察を追求
2015年11月24日PRESS RELEASE/報道資料
株式会社ニコン(社長:牛田 一雄、東京都港区)は、効率的な顕微鏡観察を追求した培養倒立顕微鏡「ECLIPSE Ts2」(エクリプス Ts2)を発売します。
培養倒立顕微鏡「ECLIPSE Ts2」は、ニコン倒立顕微鏡のエントリーモデルである「ECLIPSE TS100」の後継機種で、その優れた光学性能を継承しながらも操作性を向上し、効率的な顕微鏡観察を可能にします。また、新たに開発したコントラスト観察法により、生物学・医学分野の基礎研究の核となる細胞観察をサポートします。
なお、本製品は、日本分子生物学会(2015年12月1日~4日、於:神戸)および米国細胞生物学会「ASCB」(2015年12月12日~15日、於:米国 サンディエゴ)に出展いたします。
発売概要
商品名 | 培養倒立顕微鏡「ECLIPSE Ts2」 |
---|---|
価格(税別) | 位相差観察モデル ECLIPSE Ts2 400,600円~ 蛍光観察モデル ECLIPSE Ts2-FL 1,268,100円~ (価格は仕様により異なります) |
発売時期 | 2016年1月予定 |
開発の背景
倒立顕微鏡は観察対象を下から観察するタイプの顕微鏡で、生物学・医学分野では培養細胞などの生きた標本の観察、実験等に使用されています。細胞生物学・分子生物学をはじめとする基礎研究の実験場面では、培養細胞の状態を正確かつ効率的に確認することが求められます。
ニコンはこのようなニーズに応え、優れた光学性能と操作性を追求した「ECLIPSE Ts2」を開発しました。
主な特長
1. 新規開発の「エンボスコントラスト観察」
無染色の培養細胞を観察するためには位相差観察※が主に用いられています。ニコンは新たに「エンボスコントラスト観察」を開発。「エンボスコントラスト観察」は、顕微鏡にスライダーを2か所装着するだけで、簡単にコントラスト観察が可能となりました。従来の位相差観察において苦手とされていた、iPS細胞などの厚みのあるサンプルも、自然なコントラストで観察が可能です。
- ※光の回折と干渉という二つの特性を利用し、無色透明の標本に明暗のコントラストをつけて観察する方法。
2. LED光源で快適・簡単に観察
透過照明、蛍光照明に心出し調整不要のLED光源を採用。ウォームアップ時間が不要なため、迅速な細胞観察が可能です。
また、明るい部屋でも蛍光観察を可能にするコントラストシールド※(オプション)もご用意し、より快適な観察環境を提供します。
- ※外乱光を防止する開閉式の斜光板。
3. 操作性の向上
本体前面のボタンのみで透過/落射光源の切り替えおよびオン/オフが可能です。透過観察は左側、蛍光観察は右側に操作系をそれぞれ集中させているため、直感的な操作が行えます。
主な仕様
横にスクロールしてご覧ください。
モデル | Ts2 | Ts2-FL |
---|---|---|
観察方法 | 明視野、位相差、 APC(Apodized Phase Contrast)、 エンボスコントラスト |
明視野、位相差、 APC(Apodized Phase Contrast)、 エンボスコントラスト、 蛍光 |
光学系 | CFI60無限遠光学系 | |
照明 | 透過照明:LED | 透過/落射照明:LED |
接眼レンズ | 10x(視野数22) | |
レボルバー | 固定5孔 | |
コンデンサー | ELWDコンデンサー(NA 0.3、W.D. 75mm) | |
エンボスコントラスト | エンボスコントラストスライダー(コンデンサー側・鏡筒側の2か所に装着) |
こちらに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。販売が既に終了している製品や、組織の変更等、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。