ストリームラインプラットフォーム採用 ArFスキャナー「NSR-S320F」の発売

2011年12月5日PRESS RELEASE/報道資料

ArFスキャナー NSR-S320F

株式会社ニコン(社長:木村眞琴 東京都千代田区)は、高精度と高生産性をコンセプトとしたArFスキャナーの最新機種「NSR-S320F」の販売を開始しました。
液浸スキャナーで定評のあるプラットフォームを採用することにより、重ね合わせ精度の大幅な向上と高スループットを実現、お客様の生産ラインでのCoO(Cost of Ownership)低減を実現いたします。

販売概要

商品名 ニコンArFスキャナー NSR-S320F
販売開始時期 2011年 第4四半期(10-12月)

開発の背景

IT革命の根幹を担う超LSIの高集積化・微細化が進み、半導体業界では20ナノメートル世代プロセスのデバイス開発・生産に移行しています。最もクリティカルなレイヤは現在ではArF液浸スキャナーで露光をしますが、それ以外のレイヤでは通常、ArFスキャナーやKrFスキャナーで露光します。
NSR-S320Fは、この先端デバイスのニーズに対応したArFスキャナーで、液浸スキャナーで定評のあるストリームラインプラットフォームを採用することにより、より安定した稼働と高生産性を実現いたします。
スループットは当社従来機種比で約2倍に向上し、投資効率を大幅に改善しました。また重ね合わせ精度もArF液浸スキャナーと同等レベルを達成し、今後の更なる機能拡張性も兼ね備えています。

ストリームラインプラットフォーム(Streamlign Platform)の主な特長

1. 重ね合わせ精度の大幅な向上を実現する新干渉計システム:バーズアイ・コントロール(Bird's Eye Control)

エンコーダを利用し、空気揺らぎの影響を受けずにステージの位置を計測し、従来の干渉計計測とのハイブリッドなシステムを構成。重ね合わせ精度を大きく向上しました。

2. スループットの大幅な向上を実現する新計測技術:ストリームアライメント(Stream Alignment)

FIAの5眼化により、短時間でのアライメント計測を可能にしました。5眼化の効果により、全ショットに近い多点計測時でもスループット低下を最小限に抑えます。

3. メンテナンス性向上のための新モジュール構造:モジュラースクエアード・ストラクチャ(Modular2 Structure)

階層的なモジュール化を実現する事により、お客様先での立ち上げ時間を短縮し、さらに部品交換も平易化しました。そのため、メンテナンス性が大幅に向上しました。

主な性能

解像度 65ナノメートル以下
NA(開口数) 0.92
光源 ArFエキシマレーザー
(波長: 193 nm)
縮小倍率 ¼倍
最大露光領域 26 x 33 mm
重ね合わせ精度 3ナノメートル以下
スループット(300 mmウェハ毎時) 200枚以上

こちらに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。販売が既に終了している製品や、組織の変更等、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。

シェアする