ニコンの最新機材が国際宇宙ステーション(ISS)ロシア区画へ
デジタル一眼レフカメラ「D3S」「D3X」およびNIKKOR(ニッコール)レンズなどを新たに受注
2010年6月14日PRESS RELEASE/報道資料
株式会社ニコン(社長:苅谷 道郎、東京都千代田区)は、ロシア連邦宇宙局が国際宇宙ステーション(ISS)の運営を委託している、S.P.コロレフ ロケット アンド スペース コーポレーション“エネルギア”から、宇宙での記録撮影用に、デジタル一眼レフカメラ「D3S」1台と「D3X」2台、「AF-S NIKKOR 400mm f/2.8G ED VR」などの交換レンズ、ソフトウェア、アクセサリー類を受注しました。これらの機材は、2010年6月16日にバイコヌール宇宙センターから国際宇宙ステーション(ISS)に向けて打ち上げられる「ソユーズ TMA-19」に搭載される予定です。
今回採用された製品は、特別に改良が加えられることがなく市販製品と同等であることから、「D3S」、「D3X」、NIKKORレンズの信頼性の高さが実証されたともいえます。ISSロシア区画には、フィルム一眼レフカメラ「F5」やデジタル一眼レフカメラ「D2X」といったニコンのカメラと多くのNIKKORレンズが既に常備されています。今回新たに追加された機材とともにロシアの宇宙飛行士の船内活動に使用されます。
“エネルギア”のISSプログラム統括ディレクターであるニコライ・チェールレンヤク氏は今回の発注について、以下のようにコメントしています。
「ニコンの映像機材がロシアの宇宙計画とともに歩んできた歴史は長く、初めて軌道上での撮影研究が行われた際に、精密で信頼できるニコンのフィルムカメラとNIKKORレンズが宇宙に送り込まれた。これらの機材は、宇宙ステーション“ミール”でも使われ、それ以来ニコンの先端技術を搭載した新製品がたびたび宇宙に送り届けられている。最新のニコンデジタルカメラ「D3S」や「D3X」を導入することにより、宇宙における撮影は今まで不可能とされていた新たな領域にまで達することができるだろう。」
ニコンはこれまで、完成度が高く耐久性に優れたカメラ、そして累計生産本数5000万本を達成し、ニコンの光学技術を集約した交換レンズ「NIKKOR」の開発・製造を通じて、永年にわたり宇宙研究活動に協力してきました。2009年には、国際宇宙ステーション(ISS)内の記録撮影用として、米国航空宇宙局(NASA)から、「D3S」11台と交換レンズ「AF-S NIKKOR 14-24mm f2.8G ED」7本を受注しました。
また、宇宙環境以外でも南極観測の公式観測用機材として、ニコンの機材が採用されています。いずれも過酷な環境に耐えうる、耐久性と信頼性、技術力で未踏の地での観測や研究に寄与しています。
今回受注した主なニコン製品
- D3S
- D3X
- AF-S NIKKOR 400mm f/2.8G ED VR
- AF-S NIKKOR 600mm f/4G ED VR
- スピードライト SB-900
- AF-S TELECONVERTER TC-20E III
- AF-S TELECONVERTER TC-17E II
- AF-S TELECONVERTER TC-14E II
- Capture NX 2(ソフトウェア)
- Camera Control Pro 2(ソフトウェア)
現在ISSロシア区画に常備されている主なニコン製品
- D2X
- D200
- D3X
- 各種NIKKORレンズ
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