ニコン、NASAよりデジタル一眼レフカメラ「D3S」および交換レンズを受注
2009年12月21日PRESS RELEASE/報道資料
株式会社ニコン(社長:苅谷 道郎、東京都千代田区)は、米国、航空宇宙局(NASA)から宇宙での記録撮影用に、デジタル一眼レフカメラ「D3S」11台、交換レンズ「AF-S NIKKOR 14-24mm f2.8G ED」7本を受注しました。
今回、ニコンがNASAから受注したデジタル一眼レフカメラ「D3S」、一眼レフカメラ用交換レンズ「AF-S NIKKOR 14-24mm f2.8G ED」は、今後スペースシャトルに搭載され、国際宇宙ステーション(ISS)内の撮影機材として使用される予定です。
今回採用された製品は、特別に改良が加えられることがなく市販製品と同じであることから、「D3S」の信頼性の高さが実証されたともいえます。すでに、国際宇宙ステーションに常駐しているデジタル一眼レフカメラ「D2XS」やNIKKORレンズ、スピードライトとともに、撮影機材として活躍する予定です。
ニコンはこれまで、完成度が高く耐久性に優れたカメラ、そして累計生産本数5000万本を達成し、ニコンの光学技術を集約した交換レンズ「NIKKOR(ニッコール)」の開発・製造を通じて、永年にわたりNASAの宇宙研究活動に協力してきました。これまでNASAから宇宙へ持ち込まれたニコン機材で撮影された写真は、70万枚以上におよびます。宇宙環境以外でも、南極観測の公式観測用機材としてもニコンの機材が採用されてきました。いずれも過酷な環境に耐えうる、耐久性と信頼性、技術力で未踏の地での観測や研究に寄与しています。
NASAに関連するニコンの歴史
- 1971年、アポロ15号で「NASA仕様 Nikon Photomic FTN※」が使用される
- 1980年、「ニコンF3」をベースとしたモータードライブ付き「F3 “スモールカメラ”」と長尺フィルム用「F3 “ビッグカメラ”」を納入。スモールカメラは翌年打ち上げられたスペースシャトルコロンビア号に搭載される
- 1991年、「ニコンF4」、「ニコンF4S」を納入
- 1999年、「Nikon F5」「AI AF Nikkor」レンズが、スペースシャトルディスカバリー号に搭載され、船外活動(EVA)の撮影機材として活躍する
- 2008年、デジタル一眼レフカメラ「D2XS」を納入。現在も点検・整備など、記録撮影用に6台の「D2XS」が、宇宙空間での撮影で活躍
- この他、国際宇宙ステーションにはすでに約15種類 35本以上のNIKKORレンズが備えられており、船外および船内の撮影に使用され、NASAの宇宙活動をサポート
- ※「ニコン F」に、TTL中央部重点測光が可能なフォトミックFTNファインダーを搭載したモデル
「D3S」は、2009年11月に発売したニコンFXフォーマットデジタル一眼レフカメラの最新フラッグシップモデルです。新開発のニコン CMOSセンサー(撮像サイズ 36.0×23.9mm)を搭載し、常用感度域はISO 200~12800 、さらに Hi3(ISO 102400 相当)までの増感、およびISO 100 相当までの減感に対応し、低光量下でもノイズの影響を最低限に抑えた、高感度低ノイズ撮影が可能です。また、動画機能「Dムービー」を搭載し、高感度動画撮影モードや静止画切り出し機能を含む動画編集機能も備えており、報道写真、スポーツ写真、ネイチャーフォトなどを扱うプロユーザーやハイアマチュアユーザーの高度な要求に応える高い基本性能と操作性を有し、高速、高感度、高画質を誇るオールラウンドフラッグシップモデルです。
「AF-S NIKKOR 14-24mm f2.8G ED」は、世界で初めて広角側14mm、開放F値 2.8を実現した超広角大口径ズームレンズで、その性能は、欧州の主要アワードである「TIPA(Technical Image Press Association) ベスト プロフェッショナルレンズ 2008」と「EISA(European Imaging and Sound Association) アワード ヨーロピアン プロフェショナル レンズ オブ ザ イヤー 2008-2009」を受賞し、カメラ業界からも高い評価を得ています。
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