ニコン 半導体露光装置生産用新棟2棟を建設

ArF液浸スキャナーの生産能力を増強

2008年8月6日PRESS RELEASE/報道資料

株式会社ニコン(社長:苅谷道郎)は、今後急速に需要拡大が見込まれるArF液浸スキャナーの生産能力増強を目的として、熊谷製作所及び株式会社栃木ニコンプレシジョンにそれぞれ新棟を建設し、増産のための体制を整えます。
熊谷製作所及び株式会社栃木ニコンプレシジョンは弊社の半導体露光装置の開発・生産の主力拠点であり、この新棟建設により露光機生産の全体的な効率を高めると共にArF液浸スキャナーの生産能力を現在の2倍以上の年間90台規模に拡大します。
なお、今回の生産能力増強にかかわる投資額は建物と生産設備合わせて2008年度~2010年度の3年間で約350億円を見込んでいます。

生産能力増強の背景

本年度の半導体製造装置市場は、投資規模の縮小が予想されますが、微細化に不可欠な最先端装置であるArF液浸スキャナーは、昨年以来堅調な投資が続いています。現在ArF液浸スキャナーは、主にNAND型フラッシュメモリの量産に使用されていますが、今後はロジックデバイス、DRAMメーカーへの本格的量産導入が進んでいきます。

ニコンのArF液浸スキャナーは、ロジックデバイスやDRAMの製造プロセスに特に求められる優れたディフェクティビティとトップコートレスレジストへの良好な対応性を備えています。ニコンではこれらの優位性を生かし、同装置の拡販に注力してまいりましたが、今般、同装置を中心とした大口の引合いを頂き、これを慎重に検討した結果、両拠点に新棟を建設して生産・供給能力を拡大することを決定いたしました。

新棟には同装置増産のためのクリーンルームに加え、次世代機開発に必要な環境や、お客様の工場と同等な環境を実現してより厳密な装置評価を行うことができる設備を同時に整えます。これにより、開発力とお客様満足度をさらに高めてまいります。

新棟概要(熊谷・栃木)

熊谷製作所所在地 埼玉県熊谷市御稜威ケ原(みいずがはら)201-9
栃木ニコンプレシジョン所在地 栃木県大田原市実取760
延床面積 2棟合計で約 16,000m2
操業開始 2009年12月予定

こちらに掲載されている情報は、発表日現在の情報です。販売が既に終了している製品や、組織の変更等、最新の情報と異なる場合がありますのでご了承ください。

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