2016年3月期 決算説明会・主な質疑応答
決算説明会での主な質疑応答を掲載しています。
精機事業
Q. 半導体装置事業の2016年3月期の減損について
A. 2015年3月期に約152億円、2016年3月期においても約70億円の減損を実施したことを重く受け止めております。コスト削減は進めていますが、主力製品であるArF液浸スキャナーの販売増による収益確保が進んでおらず、中期目標である黒字化に至っておりません。事業の業績が最先端のArF液浸スキャナーの販売台数に大きく左右される収益体質から、IoTの流れに合わせてArFドライ、KrF、i線機種へも注力するとともに、さらなるコスト削減と抜本的な構造改革の加速が必須と考えております。
Q. FPD露光装置の暦年2016年の市場見通しについて
A. 前回の第3四半期決算発表(2月4日)時点の見通しとして、暦年の2016年のFPD露光装置の市場は2015年の実績台数を4割程度上回る可能性があると申し上げておりましたが、その後も、中小型パネル向けの投資計画の活発化、大型パネル向けの投資計画も堅調であることから、現時点では、暦年の2015年の実績台数(約80台)を5割程度上回る(約120台)と考えています。
当社の販売見通しとしても2016年3月期の51台から大幅に増加し、2017年3月期は90台の販売を予定しています。引き続き市場動向を注視し、変化には柔軟に対応していきたいと考えております。
映像事業
Q. 「平成28年熊本地震」 の業績への影響について
A. レンズ交換式デジタルカメラ、交換レンズ、コンパクトデジタルカメラなど広範囲にわたる当社製品の部品調達先が被災しており、生産、販売への影響が見込まれます。現在、入手可能な情報をもとに、今回の業績見通しにその影響を織り込みました。このため、現時点の「目標値」であり、不確実性をはらんだものとご理解ください。
現在は、複数の現地調達先との情報収集に加えて、できうる限りの対応手段を講じています。部品調達先全体における本格的な生産の復旧は7月頃と見込んでおります。当社としましては、4-7月は主に部品在庫による生産で対応し、8-9月からは、デジタル一眼レフカメラの中高級機種および交換レンズを優先的に立ち上げ、下期にはフル生産体制でシェアの回復を図る計画です。
Q. 2017年3月期のデジタルカメラ販売台数見通しについて
A. 市場全体の縮小傾向に加えて、地震の影響と先ごろ公表いたしましたコンパクトデジタルカメラ新製品の発売延期を織り込んだ現時点での当社販売台数の「目標値」として、今回の見通しを公表しております。
この前提における販売台数見通しとしましては、レンズ交換式カメラは前年比21%減の320万台、交換レンズは同17%減の490万本、コンパクトタイプは同41%減の370万台としております。
全体
Q. 2017年3月期の為替の影響と配当について
A. 2017年3月期の為替前提レートは、ドルは110円、ユーロは120円としております。
それぞれの1円の変動による業績への影響額の見積もりは、売上高ではドルは35億円、ユーロは12億円、営業利益では、ドルは1億円、ユーロは8億円と予想しております。
2017年3月期の配当予想金額につきましては、映像事業の不確実性が高いことから、中間、年間ともに現時点では未定とさせていただきました。