2013年3月期 決算説明会・主な質疑応答
決算説明会での主な質疑応答を掲載しています。
精機事業
Q. 2014年3月期の精機事業について
A. 半導体露光装置の市況は、今期後半より回復傾向に入ると見通しています。当社のArF液浸スキャナーの最新モデル「NSR-S622D」は製品競争力、稼働安定性ともに向上しており、市況の回復期には、新規顧客数の増加、マーケットシェアの拡大が期待できます。
暦年2013年の液晶露光装置市場規模は前年対比で2割増の見通しです。当社の液晶露光装置事業は、今期も高精細スマートフォン向けの第6世代用の投資が引き続き堅調であり、また、今期後半には大型テレビ向けの投資も再開される見込みで、第7世代以上用の装置も7台の販売を予定しています。
映像事業
Q. 棚卸資産について
A. 期末残高が円安の影響で膨らみましたが、期末の棚卸残高は9月末から300億円弱減少して1,001億円となり、棚卸の削減は予定通りに進んでおります。今後も、さらなる棚卸削減に努力してまいります。
Q. 2014年3月期の映像事業について
A. レンズ交換式カメラの市場は、前年比9%増の2,100万台、交換レンズは同8%増の3,200万本を予想しています。前年はコンパクトタイプの市場は30%以上縮小しましたが、今期は減少率が緩やかになり、前年対比12%減の6,000万台を予想しております。
このような市場規模を前提として、為替レートをドル=95円、ユーロ=125円に設定した場合、当社映像事業の売上高は前年比8%増の8,100億円、営業利益は55%増の940億円を見込んでおります。前期は下期に市況が急変したことで収益性が悪化しましたが、今期は事業運営をもう一度見直し、収益重視の姿勢で臨みます。
Q. コンパクトデジタルカメラの販売台数および収益性について
A. 2013年3月期は、出荷台数ベースの市場規模が6,808万台となり、前年対比で3割以上縮小したのに対し、当社の販売台数は1,714万台とほぼ前年並み(-1.3%)を維持し、マーケットシェアを伸ばしました。
2014年3月期の市場見通しも6,000万台とマイナス成長を予想しており、市場環境は厳しくなっておりますが、過去数年同様、黒字確保を続ける計画です。
インストルメンツ事業
Q. 2014年3月期のインストルメンツ事業について
A. バイオサイエンス分野では、今期は国内を中心に公共予算の回復が見込まれます。現在リソースを重点的に投入している最先端製品に加え、研究・臨床用の一般向け生物顕微鏡のシェアアップで売上拡大を図ります。地域としては、日本・アジア地域での販売を拡大していきます。
産業機器分野では、成長が期待される非接触三次元製品に人材や開発費の資源投入を行います。地域としては、インドネシア、ベトナム、タイなどアジア新興国の市場を、業種としては自動車・航空機等をターゲットとして販売を拡大させる計画です。
全体
Q. 自己資本比率について
A. 2013年3月期末の自己資本比率は前年対比で約6ポイント上昇して、56.7%となりました。純資産の急激な増加は、利益剰余金が260億円ほど増加したこともありますが、円安によって海外現地法人の剰余金の換算額が増加したことにより、為替換算調整勘定が240億円近く増加したことが主たる要因です。
Q. 全社費用について
A. 2014年3月期は全社費用が通期で260億円、前年対比で44億円増加する計画です。これは、基礎研究や新規事業関連の費用や情報セキュリティなどのIT関連費用の増加によるものです。