2013年3月期第2四半期 決算説明会・主な質疑応答
決算説明会での主な質疑応答を掲載しています。
精機事業
Q. 半導体・液晶露光装置市場について
A. 今夏以降、半導体設備投資が急激にトーンダウンしたことから、2012年(暦年)の半導体露光装置の市場規模は、240台程度で見込んでいたものを230台程度に修正いたしました。来年についても半導体各社の投資計画は厳しく、装置市場は2012年比で1割強の減少になると予想しています。
液晶露光装置市場については、2012年の市場規模60台程度との見方に変更はなく、現在、中小型パネル用装置への足下の受注が好調であることから2013年年明けからは市場が回復すると見込んでいます。結果として市場規模は2013年通年では前年比2割近く増加すると想定されます。また、来期については大型パネル用装置への商談も出てきており、受注の回復を期待しています。
Q. 精機事業の収益について
A. 上期の装置販売台数は、半導体露光装置が設備投資減退から前上期の3分の1、液晶露光装置はほぼ半減しました。この結果、売上高は前上期比36%の減収、営業利益は69%の減益となりました。通期では、半導体設備投資意欲の急速な減退により半導体露光装置の販売台数見通しが減少することから、年間の売上高は250億円下方修正の1,850億円、営業利益は140億円下方修正して110億円としました。
Q. 今後の対応について
A. 半導体露光装置は液浸装置のお客様の数を増やすことに注力し、市況回復時でのシェアアップを目指します。また、リードタイム短縮活動は今後も半導体露光装置で継続するとともに、液晶露光装置でも広く展開し、コスト削減活動とあわせて事業体質の改善に努め、損益分岐点を引き下げていきます。450mmウェハ対応装置については、EUVLよりも液浸装置の450mm量産ラインでの使用がいち早く実現すると見て装置開発を推進します。競合に先駆けて2017年までには量産機を出荷したいと考えています
映像事業
Q. デジタルカメラの市場について
A. 上期のレンズ交換式カメラ市場は前上期比約2割増となりましたが、コンパクトカメラ市場は約2割減となっています。このような市況のなか、当社の販売台数はすべての製品群で市場よりも高い成長率を達成し、シェアを高めることができました。直近の第2四半期のワールドワイドのシェアは、一眼レフカメラではタイ洪水の影響を脱し4割台のシェアを回復、ノンレフレックスカメラとコンパクトカメラはどちらも2割強となっています。年間の市場規模について、レンズ交換式カメラと交換レンズは、堅調に拡大しており予想は変更いたしません。一方、コンパクトカメラは、新興国での景気減速やスマートフォンの影響などを考慮し、市場規模を1,500万台引き下げて8,000万台とさらなる縮小を見込んでいます。
Q. 中国での不買運動の影響について
A. 中国での販売減速は、不買運動によるものか景気減速によるものかは特定し難いところがありますが、店頭ではコンパクトカメラへの影響はかなり厳しく、一眼レフカメラも直近では厳しい状況です。レンズ交換式カメラでは通期で数万台程度の減少を見込んでいますが、欧州を主体にリカバリーを図る計画です。コンパクトカメラは影響を受ける度合いがより大きく、下方修正100万台のうち4割程度が影響を受けると見込んでいます。
Q. ノンレフレックスカメラ市場、Nikon 1について
A. ノンレフレックスカメラの市場は地域によりばらつきがあるものの、平均して年率6,7割で成長しています。Nikon 1については、成熟が進む国内市場は厳しいですが、ノンレフレックスカメラがレンズ交換式カメラに占める割合がまだ低く、今後の市場拡大が期待できる欧米市場ではトップを争うポジションで、世界シェアは25%程度と明確な支持をお客様からいただいています。今後も他社製品とは異なるNikon 1のコンセプトを生かし、魅力ある製品を提供し、マーケティングを強化していきます。