2012年3月期 決算説明会・主な質疑応答
決算説明会での主な質疑応答を掲載しています。
精機事業
Q. 半導体・液晶露光装置市場について
A. 2012年の半導体露光装置市場は設備投資の抑制により前年比23%減の240台程度、液晶露光装置市場は大型テレビ向けパネル需要の低迷とスマートフォン向け設備投資の減速により前年比45%減の60台程度になると見ています。市場の回復については、半導体露光装置市場は今期後半から緩やかではあるが回復基調に転じ、液晶露光装置市場は中小型パネル用装置の引き合いは現在もありますが、本格的な回復基調となるのは今期末から来期前半になると予想しています。
Q. ArF液浸スキャナー「NSR-S621D」、ArFスキャナー「NSR-S320F」について
A. 新製品「NSR-S621D」は工場における評価結果は良く、今後はお客様の実プロセスで証明していくことでさらなる拡販に繋げていきます。「NSR-S320F」はダブルパターニング向けの液浸装置をベースにしているため、非常に重ね合わせ精度が良い競争力のある製品であり、今後、さらなるお客様の獲得を目指します。
Q. 精機事業の収益について
A. 厳しい市場環境を反映して当社の販売台数も落ち込み、売上高は前期比15%減、営業利益は前期比41%減となります。上期・下期別では、上期が収益ともに厳しいですが、下期には半導体露光装置で競争力の高い新製品ArF液浸「S621D」とArFドライ「S320F」の販売が本格化して収益に貢献する見込みです。
映像事業
Q. デジタルカメラの市場について
A. 市場全般としては、先進諸国での経済不透明感や新興国での伸び悩みなどがありますが、ノンレフレックスカメラによる需要創出もあり伸張が期待できます。洪水による当社の一眼レフカメラの生産制約が無くなりノンレフレックス市場も拡大することから、レンズ交換式カメラ市場、交換レンズ市場は2割弱の伸びとなると見ています。コンパクトカメラ市場は、欧米市場での前年割れや新興国市場の足下での成長鈍化傾向も踏まえ、前期をやや下回ると予想しています。
Q. ノンレフレックスカメラ市場について
A. 既にレンズ交換式カメラの内半分近くをノンレフレックスカメラが占める日本・香港をはじめ、当社がNikon 1を発売したこともあり、他の地域でも昨年の上期から下期にかけて徐々にノンレフレックスカメラ比率は上昇してきています。今後も緩やかな成長が続き一眼レフカメラを上回る成長が期待できる海外を中心に、当社の新たな市場を拡大していきます。
Q. 映像事業の今期収益について
A. 当社の販売台数は市場を上回る伸びを計画しています。一眼レフカメラが本来の拡大基調に戻り、レンズ交換式カメラは前期比5割弱、交換レンズは前期比4割の増加を目指します。コンパクトカメラは市場が縮小傾向にある中でも拡販を進めて前期をやや上回る計画です。これらにより、売上高・営業利益ともに前期を大きく上回る見通しです。
Q. 広告宣伝について
A. 前下期はタイ洪水の影響があり厳しかった中でも、高水準の広告宣伝を実施してきました。今期もノンレフレックスカメラ市場でのニコンブランドの確立、コンパクトカメラ市場のブランドのさらなる強化に注力し、指名買いを得るべく高水準の広告宣伝を実施する計画です。