2011年3月期 決算説明会・主な質疑応答
決算説明会での主な質疑応答を掲載しています。
全社関連
Q. 震災の影響について
A. 震災により操業停止した生産拠点は3月中に順次生産を再開し、現時点で生産能力自体は震災前の水準に回復しています。しかしながら、部材調達のサプライチェーンの復旧時期は現時点ですべて判明しているわけではありません。今期の見通しは秋以降に復旧するとの前提により作成したものです。
Q. 全社費用について
A. これまで全社共通費用(主に基礎的研究費や管理部門に係る費用)については全額を各事業部門に配分してきましたが、各事業の業績測定をさらに明確にし、本社部門のコスト意識を強化するため、合理的に配分できる部分のみを配分し、それ以外については「全社費用」として事業セグメントから区分することとしました。
精機事業
Q. 液浸露光装置「NSR-S620D」について
A. 2011年2月時点でスループットの目標である200枚/時を達成、お客様のプロセス条件下においてもウェハー処理枚数3,000枚超/日を達成しました。今後、この状態を安定的に維持してお客様に満足いただけるよう仕上げを進めていきます。
Q. 半導体・液晶露光装置市場について
A. 今期の半導体露光装置市場は前期とほぼ同程度の台数、当社の販売台数は数台の増加を見込んでいます。液晶露光装置市場でも台数は前期比ほぼ横ばいですが、引き続きスマートフォン、タブレット型端末用パネルの需要が強く、ミックスは中小型パネル用露光装置が主流を占めると見ています。これに伴い、当社の高精細・中小型パネル用装置の受注も大幅に増加しています。
Q. 精機事業の収益について
A. 半導体露光装置は「NSR-S620D」の販売比率が高まることにより収益性が改善、液晶露光装置も中小型パネル用露光装置を中心に販売台数が増加するため、事業全体としても大幅な増収増益となり営業利益率も二桁となる見通しです。
映像事業
Q. デジタルカメラの市場について
A. 2011年3月期の一眼レフカメラは、市場が前年同期比で約30%の拡大となるなか、当社は期中の生産手配の遅れの影響などにより販売台数の増加は市場の伸びを下回ったものの、第4四半期は米国でトップシェアとなるなど各地域において前Q比でシェアを拡大しました。一方コンパクトカメラは、市場が微増にとどまる中、当社は大きく販売台数を伸ばすことができました。今期に関しては、震災による供給能力不足が懸念されることもあり、現時点では見通すことが難しい状況です。
Q. 映像事業の今期収益について
A. 今期の収益見通しは、現時点で判明しているかぎりの部材調達とそのリスクを織り込んだものとなっています。前期を新基準に引きなおしてみると減収減益になりますが、その理由は、こうした部材調達制約による操業度低下にともなうコスト増と、部材供給復帰後の競争激化による単価下落などを見込んでいることによります。さらに、これまで営業外損失に含めていた販売促進策であるキャッシュディスカウントを売上控除としたため、売上高・営業利益が約35億円減益となっています。