2008年3月期 決算説明会・主な質疑応答
説明会当日の質疑応答内容をはじめ、決算発表後に多数いただいた質問に対しての回答を掲載しています。
精機事業
Q. 半導体露光装置市場について
A. このところ市場規模の予想は落ちてきていますが、メモリー価格も下げ止まったと思える兆しもあり、現在(2008年5月)想定している台数を下回る可能性は少ないと考えています。また、下半期には市場が回復する場合もあると期待しています。
Q. 液浸露光装置について
A. S610C」はスループットの向上に想定以上に時間がかかりましたが、問題点は解決し、予定通りのスループットが出ています。今後は液浸露光装置による生産がNANDフラッシュメモリからDRAM、ロジックに広がっていくに従い、液浸起因のディフェクト(欠陥)に対する許容度が厳しくなるため、原理的にディフェクトが発生しない当社装置の優位性を活かせる環境になっていくと考えます。また、親水性のトップコートを用いたレジストが撥水性の高いトップコートレスレジストに変わっていくにつれ、撥水性、親水性どちらにも対応可能な当社のローカルフィルノズルの優位性が活きてくると考えます。なお出荷台数では、前期は23台でしたが、今期は30台以上を計画しています。
Q. 今期の精機事業の収益性について
A. 液晶露光装置の販売台数は前期に比べて大きく増加する計画ですが、半導体露光装置は設備投資が大きく減少しているため、液浸露光装置の販売が伸びるものの、他の機種の販売台数は相当減少すると予想しています。このため、売上高、営業利益ともに前期並みの水準となる計画です。
映像事業
Q. デジタルカメラ市場について
A. 前期、当社は各製品群において、市場の伸びを上回る売上の伸びを実現しました。今年はこれまでのところ、サブプライム問題の影響による消費の冷え込みはそれほど顕著になっていませんが、今後も景気低迷による消費への影響は慎重に見ています。
Q. 映像事業の販売戦略について
A. 前期はデジタル一眼レフカメラのフルラインアップ化を図り、新製品も好評であったことから市場を拡大することができましたが、今期はシェア拡大よりもブランド構築を意識して、中・上位機種の販売に力を入れていきます。このことに加え景気低迷による消費への影響も考慮して、出荷台数の伸びは市場の伸びより若干少なめになる計画となっています。
Q. 新興国市場での拡販について
A. 新興国市場においても、当社にはフィルムカメラ時代に培った一眼レフカメラの高い評価がありますので、これを十分に活かしたブランド戦略を着実に進めていきます。各国での販売拠点の整備も進め、前期はインドに販売会社を設立して営業を開始し、今上期にはロシアの販売会社が営業活動を開始する予定です。