2006年3月期 中間決算説明会・主な質疑応答
説明会当日の質疑応答内容をはじめ、決算発表後に多数いただいた質問に対しての回答を掲載しています。
業績関連・その他
Q. 財務体質の強化について
A. 効率的な資産活用、自己資本比率の向上、有利子負債の削減を推進していきます。キャッシュフローを重視し、たな卸し回転期間の短縮や売上債権も含めた効率的な資産活用を実施していきます。自己資本比率については、2005年9月末現在の 32.7%ではまだ不十分と認識しています。また有利子負債は、現在の約1,870億円を数年先には2/3程度まで削減することが目標です。
Q. 物流システムの革新について
A. 映像カンパニーは、2005年8月に国内の物流拠点を統合し、欧州ではアウトソーシングを含め大幅な仕組みの見直しを行っており、生産拠点のあるタイ・中国から各国への出荷方法の見直しも実施していきます。また、インストルメンツカンパニーにおいても、将来の物流の全体的な効率化を目指して、その第一ステップとして2005年10月より、出荷業務を外部委託することを開始しました。
精機事業
Q. 今下期の見通しについて
A. 今下期は、「NSR-S208D」「NSR-S308F」等の新製品立上げのための初期費用が発生するため、上期に比べて営業利益は少なくなる見通しです。
Q. 来期の見通しについて
A. 第8世代のガラス基板に対応する液晶ディスプレイ用露光装置「FX-81S」の初期費用が発生しますが、工期短縮を始めとするコストダウン効果を含め、「NSR-S208D」「NSR-S308F」などの主力製品が大きく利益に貢献するものと期待しています。これにより、販売台数は今期並みでも増収増益を計画しています。
Q. ArF液浸スキャナーについて
A. 今期から出荷を開始します。来期には10数台の出荷を目指しており、収益にも貢献する見込みです。
Q. ニコンの液晶ディスプレイ用露光装置について
A. 当社の液晶ディスプレイ用露光装置には、液晶ガラス基板の大型化に対応しやすいマルチレンズ投影露光方式を採用しています。
Q. 先端露光装置の開発費負担について
A. ArF液浸スキャナーやEUVL(極端紫外線露光)の市場規模は把握しており、開発コストはかかりますが利益は出せます。また最も費用のかかる投影光学系の開発は過去2-3年の間にかなり実施しています。
映像事業
Q. 当中間期のコンパクトデジタルカメラについて
A. 特に米国市場での販売が好調でした。コンパクトデジタルカメラ全体の収益性も大きく改善しています。
Q. 今下期の見込みについて
A. 米国市場における原油高の影響や、クリスマス商戦での販売促進などを考慮して計画を立てています。営業利益は上期より少なくなる見通しです。
Q. デジタル一眼レフカメラのこれからについて
A. 2006年春以降、家電メーカーが新規参入してきます。競争の激化が予想されると同時に競合環境の変化への新たな対応も必要になってくると思われますが、当社の台数ベースのシェア目標40%に変更はありません。
現在のデジタル一眼レフカメラはいわば、フィルムからデジタルへの置換えの第一世代で、600-800万台程度までは成長可能と見ています。その先も新たなデジタル一眼レフ製品の提案を行うことで市場は拡大できると考えており、そのためにも継続した投資を行っていきます。