コンポーネント番号: 21
01
仕事内容

コンポーネント番号: 22
サービスデザイナーとして、
新規事業の第一歩を支える。
コンポーネント番号: 3
「ユーザーが本当に求めているのは、どんなカメラなのだろう」。かつてカメラの機械設計を担当していたときに、ふと、そんな疑問が浮かびました。デザイン思考と呼ばれるユーザー起点の価値創出の考え方に興味を持ったのは、それからです。ユーザーへのインタビューを経験したり、外部のワークショップに参加したりしたことがきっかけで、よりユーザーに近いところで仕事がしたいと考え、2019年に社内のキャリア・マッチング支援制度を使ってデザインセンターに異動しました。
私が所属しているサービスデザインのチームでは、各事業部から依頼を受けて組織の仕組みづくりや新規事業の立案に伴走しています。例えば、日々お客様と接する営業担当者から情報を引き出して商品開発へ活かす仕組みづくりや、新規製品に伴う新しいサービスの設計をしています。依頼元の事業部へのヒアリングから始まり、専門家やユーザーへの調査、市場の分析、アイデア出し…。コンセプトやサービスイメージが固まったら、事業化に必要な社内体制の整備や仕組みづくりまで。一つのプロジェクトが走り出すための最初の一歩を、プロジェクトメンバーとともにつくり上げていきます。
コンポーネント番号: 4

コンポーネント番号: 21
02
デザイナーの意義

コンポーネント番号: 22
メンバーの歩みを揃える、
「リサーチ」と「可視化」のスキル。
コンポーネント番号: 3
「私たちデザイナーの強みは、ものごとを整理し可視化できること」。よく上司がそう話してくれます。新規事業の仕組みをつくるのは、企画職の方にもできるでしょう。私自身もこれまでにいくつものプロジェクトを経験させてもらい、その重要性を感じてきました。
可視化の目的は、共通理解を得ることです。口頭だけで行われていた議論を、一つの図に落とし込む。プロジェクトは最初から最後まで、可視化の連続です。課題を整理する段階なら、既存のビジネスの仕組みはどんな流れなのか、各フェーズにどんな問題が生じているのか。ユーザー情報の整理も、インタビュー結果の分析も、最終的なサービスの仕組みも、すべてを可視化する。そうすることで、メンバー全員が同じ認識をもってプロジェクトを前進させることができるのです。
また、リサーチにおいても可視化の技術が欠かせません。多くのプロジェクトでは、ユーザーや業界有識者に対して、普段抱えている問題やニーズを引き出すためにインタビューを実施します。しかし、実際に「どう困っていますか?」と言葉で問いかけるだけでは、ほとんど意見が出てこないのです。特に、ユーザーが持つ暗黙知や、本人自身が気づいていない潜在的なニーズを引き出すために毎回工夫を凝らして、意見や気付きが出てきやすい場づくりを心がけています。これにより、今まで知らなかったユーザーの困りごとを発見できることも多く、事業部の方々にも喜んでいただけています。
コンポーネント番号: 4

コンポーネント番号: 21
03
大切にしていること

コンポーネント番号: 22
プロジェクトの成功のためには、
一歩目が大事。
コンポーネント番号: 3
どのプロジェクトでも最初に行うのが、達成すべきゴールを設定すること。依頼の時点で、ゴールが明確になっている場合もありますが、多くの場合は何を目指すべきか、具体的になっていない状態からご相談をいただきます。しかしそれではプロジェクト自体、本質とは程遠いものになってしまいます。まずは、メンバー自身に「なぜこのプロジェクトをやるのか」から考えてもらい、本質的な課題を見つけ出す。何を目指すのか、ゴールを明確にすることで、本当に意義のあるプロジェクトになると感じています。
現在携わっているプロジェクトの伴走支援範囲は、当初の想定より広がっています。はじめは、ある装置向けの新サービスのプロモーションを一緒に考えてほしいという依頼でした。その装置は、1台あたり数億円という高価なもの。少しでも購入のハードルを下げるために一定期間、試しに導入いただけるようなサービスが検討されていました。ただ、状況を整理していくと、そのサービス内容自体に、まだ検討の余地があると感じたのです。依頼元の事業部も、ヒアリングを重ねる中で当初設定していたゴールに違和感を抱き、サービスそのものをより深く掘り下げる必要があると気づいてくれました。
サービスを再考するにあたって、ターゲットとなる企業にヒアリングを実施。そこで得られたヒントをもとに、新規サービスでお客様にどのように価値を提供していくか、社内での動きも明確化させていきました。実現に向けた社内体制の検討も進み、事業化まで秒読みの段階。収益化の目処や人員の確保といった事業化に欠かせない条件を、もう少しでクリアできそうなところまで来ています。事業化まで辿りつけるものは、ほんの一握り。今後の行く末を見守っているところです。
コンポーネント番号: 4

コンポーネント番号: 21
04
これからのこと

コンポーネント番号: 22
サービスデザインの先駆けとして、
ニコンをアピールできたら。
コンポーネント番号: 3
サービスデザインの手法は日々世界中で試行錯誤されています。私たちとしてももっといいヒアリングの手法はないか、自由にアイデアを出し合ってもらうにはどうしたらいいのか、社内で実績を増やしながら、ニコンならではの手法を編み出していきたいと思っています。ニコンがサービスデザインにおいて、他社からも注目されるような存在になるのが、私の理想です。
コンポーネント番号: 4

コンポーネント番号: 13
※所属・仕事内容は取材当時のものです。