いろいろな距離をはかってみよう
歩いて距離(きょり)をはかることを「歩測(ほそく)」というよ。むかしは、歩いて距離をはかったんだって。いろいろな距離を、自分で歩いてはかってみよう!
いろんな場所との距離を測量(そくりょう)して、記録(きろく)に残して(のこして)おこう。
自分の歩幅(ほはば)で、いろいろな距離(きょり)をはかってみよう
じぶんの歩幅(ほはば)をはかろう
歩くときの1歩の長さを「歩幅」というよ。じぶんの歩幅がわかれば、何歩(なんぽ)歩いたかで距離(きょり)がはかれるんだ。
- 1. 歩く距離をきめよう。
- 2. 歩いた数を数えてね。
- 3. 距離を歩いた数で割って(わって)みよう(距離÷歩数=歩幅)。5メートルを10歩で歩いたとしたら、500センチ÷10歩=50センチメートル。歩幅は50センチとなるよ。
いろいろな距離(きょり)をはかってみよう
いつも同じ歩幅(ほはば)で歩くのはむずかしいから、れんしゅうが必要だよ。
同じ歩幅で歩けるようになったら、いろいろな距離をはかってみよう。
- 道路の幅(はば)
- 校庭の広さ
- 家から学校までの距離
測量(そくりょう)の歴史(れきし)
身近な物や場所の距離(きょり)はうまくはかれたかな?
それじゃ、測量の歴史についても説明(せつめい)しておこう。
せいかくな日本地図をつくった伊能忠敬(いのうただたか)
江戸時代(えどじだい)に、伊能忠敬という人が世界にまけない、せいかくな日本地図をつくったよ。
そのころの日本には、今のように、せいかくに距離(きょり)がはかれるべんりな道具や測量機(そくりょうき)はないんだ。そこで、伊能さんたちは自分たちで測量の道具をつくったりしながら、日本を歩いて一周(いっしゅう)して地図をつくったんだよ。伊能さんたちが地図をつくる旅に出たのは1800年で、測量が終わったのは16年後の1816年のこと。歩いた距離は約4万キロメートルというから、地球を歩いて一周したくらいの距離になるんだ。
できあがった地図は、歩いて距離をはかったとは思えないほど、とてもせいかくだったんだ。日本はどんな形をしていて、どれだけの広さがある国なのか、これではじめて、せいかくにわかったんだよ。
身近で活躍(かつやく)する測量機(そくりょうき)
街(まち)や建設現場(けんせつげんば)などで、写真のような作業のようすを見かけたこと、あるよね?
これは、いまの測量(そくりょう)の様子だよ。いまの測量機は、光を使って距離(きょり)をはかっているんだ。
測量機(そくりょうき)ではかるときに使う赤と白の棒(ぼう)には、プリズムという鏡(かがみ)がついているんだよ。
光を使った距離(きょり)のはかりかた
1. 「測距(そっきょ)」ボタンをおすよ
「測距」ボタンをおすと、測量機から見えない光が出て、プリズムに反射(はんしゃ)して測量機までもどってくるんだよ。
2. 距離を計算するよ
測量機は、光がプリズムにあたってもどってくるまでの時間をはかって距離を計算するんだよ。
距離は「光の速さ×時間=距離」という式で計算できるのだけど、測量機からの光はプリズムとの間を往復(おうふく)しているので、「光の速さ×もどってくるまでの時間の半分=距離」となるよ。
光の速さ
光は1秒間に30万キロメートルも進むことができるよ。これは地球を約(やく)7周(しゅう)半するのと同じ距離(きょり)なんだ。
プリズムにあたってもどってくるまでの時間が100万分の1秒だったとすると、
300,000キロメートル × 0.000001秒 ÷ 2 = 0.15キロメートル
測量機(そくりょうき)からプリズムまでの距離は、150メートルとわかるんだ。